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第316話

Auteur: 風待 栞
委員会からの処分などどうでもいい。水琴に勝てないことも、もうどうでもよかった。

ただ、エリックにだけは嫌われたくなかったのだ。

しかし、エリックの瞳に映っているのは、彼女への絶対的な『軽蔑』だけだった。

「君は心理学の研究者だろう?他人を陥れる前に、自分のその醜い心理状態をどうにかするんだね」

冷酷なまでに突き放す言葉を残し、エリックは一度も振り返ることなく去っていった。

「どうして……どうして、こうなっちゃったの……っ」

誰もいなくなった冷たい廊下で、依麻は力なくその場に崩れ落ちた。

……

デッカー賞運営委員会の対応は迅速だった。

翌日には最終プレゼン審査の成績が発表され、それと同時に、依麻に対する厳重な処分通知が全参加者に向けて公式に貼り出されたのだ。

ウェブサイトに公開された成績ランキング。

水琴がページを開くと、そこには一番上に堂々たる文字で『静沢水琴』の名前が輝いていた。

――第一位。

紛れもなく、今回のデッカー賞の頂点に立ったのは水琴だった。

この栄誉ある世界最高峰のコンクールで、自国の研究者が首位を獲得するのは史上初の快挙だった。運営委員会はも
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