LOGIN落ち着きなさいアビゲイル=ルミナリア。イラつけばその分だけ魔力の制御が雑になってしまいますわ。「すぅ〜はぁ〜。よし!わたくしが殺るべきことはただ一つ。ひたすら攻撃ですわ!鱗が砕けるまで攻撃し続ければ砕けますもの!そしてその後は奴が死ぬまで攻撃ですわね!死ぬまで殴れば死にますし。これぞまさしく頭脳プレイ!やはりわたくしは天才ですわ!脳が冴え渡ってますもの。」 誰も信じてくれないだろうが一応彼女の名誉のために説明しておくと今の彼女は久々の強敵を前に少々?いやだいぶかなり興奮し過ぎていた。そのせいでもうアドレナリンがドッバドバである。それもあってだいぶ頭がゆるゆるになってはいるものの一応選んだ方法は脳筋ではあるものの最適解であった。 いや、もちろん本来であればこの場合撤退すべきではある。これはそれをせず戦う場合の話である。 最適解というより他に方法がないという方が正しい気もするが最適解は最適解である。全身鎧のせいで攻撃出来ない。ならば鎧を砕くしかないのである。 前言撤回をしよう。ただの脳筋である。「アハハハハハッ!当たりませんわねそんなヌルい攻撃!あなたそれでも龍なんですの?そーんな遅い攻撃しかできない上にわたくしの攻撃を躱せもしないだなんて、ただの龍の形をした頑丈な的ではありませんか。」 アビゲイルの煽りが止まらない。今日も今日とてキレッキレである。「あら、ご自慢の鱗にヒビが入ってしまいましたわよ?あらあら今頃焦っていますのね、もう遅いというのに。お可愛いこと。」
現在絶賛一人で全力疾走なうですわ!ん?アインはどうしたのかって?彼は勇敢な殿方でしたわ……彼は尊い犠牲になりましたの。わたくし、彼のことを今後一週間は忘れないことをここに誓いますわ。彼の分まで頑張って強くならなければですわね。「クッ、龍め!このぉ!アインの仇ぃ!」龍「グルッ?」|閑話休題《茶番はそこそこに》 彼のこと、ちょっと強くビンタしすぎましたわね。さすがのわたくしと言えどさすがに猛省ですわ。とはいえ生きてはいますしセーフですわね。まぁ当家のものは優秀ですし、きっと帰った頃にはピンピンしていますわよね。たぶんおそらく?めいび…… あ、見ーつけたぁ!「お久しぶりですクソ龍さん。そして、さようならぁ!」"ガキンッ!!"「やっぱり相も変わらずカチカチですわね!ほんとなんなんですの?魔力で防御してるから固いとかならわたくしも納得できますのよ?魔力切れさせても素の防御力でわたくしの攻撃を普通に耐えやがる龍種は本当になんなんですの?」 ほんと理不尽極まりない存在ですわ。生物ですわよね?一応生物ですわよね?何ナチュラルに魔力で強化した金属以上の硬度を誇ってくれちゃってますの?バカですの?バカですのね。ほんっとうにスペックが頭悪い。僕が考えた最強の生物!じゃねぇんですわよ。そのくせまだ上がいるとかどうなってますの?まじで。
「よし、次は龍行きますわよ!」「は?何言ってるんですかアビゲイル様!?」「聞いてなかったんですの?今から龍を狩ると言っているのですわ。耳でも腐ってらっしゃるの?」「しっかり最初から聞こえてましたよ!残念ながらねぇ!聞こえてるから聞いたんですよ!信じられなくて!思わず耳を疑いたくなる内容だから!もっと行間を読んでくださいよアビゲイル様!それはそうとなんでそんな突然龍狩りだなんて。」「現状の狩りに飽きてきたからですけど……なにか問題でもありまして?」「(飽きてきたからなんか他の遊びしよっか〜!みたいなノリで龍狩りとか言うとか頭おかしいんじゃねぇの?)バッカじゃねぇの?」「ふむ、なにかわたくし聞き間違えてしまったみたいですわね。アイン、もう一度言ってくださる?」「ずびまぜんでじだ。」「あら、何に対する謝罪ですの?わたくしはもう一度言えと言っただけですのに。ほら、無駄な抵抗してないでさっさともう一回言ってくださいまし。わたくしも暇じゃないんですのよ?わたくしが言えと言ったのだからできますわよね?ねぇ、アイン?」「……バッカじゃねぇの?と言いました。」「そうですかそうですか。よーし、アイン!歯ァ食いしばってくださいませ?気ぃ抜いたら魂まで抜けちゃいますからね。」
「右に三歩、殴る。前に一歩、殴る。後ろに一歩、コンマ数秒止まる、右に一歩、左に二歩、殴る。」 クソつまんねぇですわね、これ。対価に高級な重りという名のわたくしのお小遣いを捧げてますけれど……リターン小さすぎて燃えませんわね。ハイリスクローリターンとか誰がやりますの?あ、やってるのわたくししでした。 一応ガッツリデバフ食らったときの予習にはなりましたけどね。ここの魔物は結構真正面から殴ってくるタイプなので出会いませんけれど、身体機能にデバフかけて動きづらい状態に慣れる前に仕留めきるとかいう殺意高めの敵もいるらしいですし、対策はするに超したことはないんですけれどね。 なんせ……絵面が地味。 にしても凄いですわよね、その魔物。そこに来るのだからデバフ喰らっても速攻解除するか適応してその中で最大効率で身体を動かして敵を打倒するのなんて当たり前。だからその前に最短で蹴りをつける。普通デバフで動きを封じたあとに生け捕りにして巣に持ち帰るとかしがちじゃないですか。それをしないでちゃんと最短で仕留める。暗殺者みたいでかっこいいですわよね。 わたくしもなりたいですわね、暗殺者。暗殺者は誰の目に止まることもなく淡々と敵を狩る。わたくしもそんな風に悲劇が起こる前に淡々と狩りたいものですわね。英雄の名声は悲劇を防げなかった証拠ですもの。
「だいたいコツを掴んできましたわ。さてと、そろそろ反撃開始と……いきましょうかぁ!」 にしても誰もわたくしのこと心配してらっしゃらないわね。それだけわたくしの強さを信頼しているということなのはわかっているのですが……なんか寂しいですわ。やはりわたくしも一人の乙女ということですわね。 白馬に乗った王子様とまでは高望みしませんわよ?でも、たまには「君の強さはよく知っている。それでも不安なんだ。君がかすり傷でも負ったら!こんなとき、ただ見ていることしかできない無力な我が身が憎いよ。私も男だからね、好いた女性のことを守りたいんだよ。」とか言われてみたいですわ。「……わたくしって妄想の中の王子様にもかすり傷しか負わないと思われてますのね。あなたの身に何かあったら!とかじゃないんですのね。虚しくなってきましたわ。」 まぁ、実際この重りに傷を付けられたら魔法の効率が下がって瞬殺してしまうんですけれどね。わたくしの付与の腕が未熟というのもあるんですけれど、ギッチギチに詰め込んだせいか魔法の構造が少々弱くなってしまっているんですのよね。 攻撃を喰らえば喰らうほど強くなるという……。そのうえ全身を被っている関係上重りの方が傷付きますし。あぁ、わたくしには過ぎた願いだったのでしょうか……。 世知辛いですわね。そもそも同世代と話す機会がないせいで友人が……この話はここらでやめておきますわ。負けが決まっている勝負なんてするだけ無駄ですもの。
「これは!マジで!やっべぇですわぁ!逝く!逝っちゃいますわ!みゃーーー!!!」一般人視点再び!「えっとアビゲイル様は何やってるんです?」「荷重トレーニング……らしいぞ?一応……。」荷重トレーニング:筋肉に対して通常以上のより高い負荷をかけることができる。そのため、自重トレーニングに慣れた人がさらなるレベルアップを目指す場合に最適。また、効率の良いフォームの獲得にも効果的。トレーニング効果の実感という意味でも、荷重を取り除いた際に身体が軽く感じられ、スピードや跳躍力の向上を実感しやすいため効果的。みんなもやろうぜ筋トレ!まずは自重トレーニングから!無理は禁物!休息日も忘れずにな!作者との約束だぜ!|閑話休題《それはさておき》「違うそうじゃない!なんであの人あんなもん身体につけて竜の巣突っ込んでるんですか!さすがに死にますて!」「アハハハっ!アイン殿は心配性だなぁ。"スンッ"あれが死ぬように見えるのか?」「アハハハハハッ!久しぶりにヒヤッとさせられましたわ!やはり修練はこうでなければいかけませんわね!燃えてきましたわよぉ!」「見えませんね、はい。」「にしても凄いよなアビゲイル様は。ご自身で全力の付与を施してガチガチに硬く重くしてるらしい。その重さで攻撃力が上がってしまうからと、この為だけに独自で攻撃時に装備者から魔力を奪って相殺する魔法を開発したらしいぞ?」「いや、もうそれ呪いの装備じゃないですか!」「あの方はどこまでも規格外だ。だが……いや、だからこそ我々は強くあらねばならぬのだ。あの方が何と戦おうとしているのかを無学故知らぬ。知らぬが、あの方がその敵と戦う時にただ守られるだけの無力な存在いる訳にはいかぬのだ。隣に立てるようになるとまで自らを過大評価していないが、あの方がなんの憂いもなく戦えるように場を整えるのが我ら騎士団の役目と考えている。故に、アビゲイル様を頼むぞ。アイン。」「この命にかえても。まぁ、現状まだまだ程遠いんですけどね。アハハハッ。」
「"わたくしたち"貴族?」「……ッ!?まさか!」 瞬時に平伏する宗家。冷や汗を滝のように流し、何か強大なものに怯えるかのように彼はその身を縮こませていた。彼は知っていたのだ。伊達に武の世界に長く身を置いていた訳ではなかった。「そうですわよ?一人の武人として来たので名乗るつもりはなかったのですけれど……さすがにここまで言われて黙っているのは貴族としての沽券に関わりますし立場の違いというのをわからせて差し上げようかと。」「ハッ!どうせハッタリだろ!こんなところにお貴族様が一人でほっつき歩いてるわけねぇだろ|JK《常識的に考えて》。まして道場破りを?お貴族が?んなもんありえねぇよ。」「馬
「たのもーですわ!」 ビュンッ!てしてビュンッてしたら着いた道場で早速道場破りですわ!あ、もちろん魔道具を身に付けて来ましたわ! 擬音多めかつ言葉足らずな|主君《野生児》の代わりに僕が説明しますね!「ん?なんかルビがおかしくありません?わたくしのどこが野生児なのかさっぱりですわ!こんなにもお淑やかで超絶美少女なアビゲイルちゃんのどこが野生児なのでしょうね。」 そういうとこなんですよ主君。具体的に言ってあげましょうか?ルビがおかしいのを察する極まった野生の勘のことですよ!良かったですね主君。僕みたいな優秀な相棒がいて。「リーゲル!何とか言ったらどうなんです!」 無視無視。ここは領都
「それでは……始めっ!」 さてさて、雷刃流はどんな一手を……って全然来ませんわね。「そちらからどうぞ?それとも……ビビってらっしゃいます?」「舐めているのか小娘!」 うーん、舐めてはいないのですけれど……。わたくしとしては客観的に彼我の実力差を見極めたつもりですわよ?いや、「ビビってらっしゃいます?」はただの煽りですわね。舐められているの思われても仕方ないですわね。これに奮起して殺す気で来ていただけると嬉しいのですけれどね。キレて冷静を失って雑な攻撃をしてきたらそれまでですわ。そうなればサクッと格の違いを見せ付けて終わりですわね。そんな相手、戦いがいがないですもの。「余計なこと言っ
「えっと……ごめんなさい?ちょっと加減間違ってしまいまして。いや、そのですね?初手突きだと思わなかったんですよ。それで対処が遅れちゃいまして、慌てて対処したらうっかり魔力使っちゃいまして……宗家殿との戦いがメインのつもりで気を抜きすぎてましたわ。」「俺のことを鼻から舐めていたと。」「舐めていた訳ではないですわよ。ただ事実として貴方、わたくしの格下でしょう?ですので普通に戦ってもわたくしが得るものはないですし、縛りプレイをしていたんですけれどね。各種身体能力低下のアクセサリーに魔封じの指輪を付けてたんですけどびっくりして魔力纏わせて摘んじゃいましたの。攻撃自体は別に受けても問題ない程度のも