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第349話

مؤلف: 花辞樹(かじじゅ)
ノートパソコンを開き、景凪は車田教授から送られてきた「グリーンウォール計画」のコアデータに目を通し始めた。就任後、すぐにでも実務に取り掛かれるよう、今のうちに基礎を固めておきたい。

手元のスマートフォンが明るく光った。

手に取って確認すると、郁夫からのメッセージだ。

【家に着いた?】

彼が自分に対して、少なからず好意を抱いていることは、もはや確信に近い。これ以上、彼の親切心を単なる善意だと受け取って、知らぬ存ぜぬを決め込むのは、いささかズルいような気がした。

とはいえ、彼が明言していない以上、こちらから問い詰めるわけにもいかない。

何より今の景凪には、恋愛ごときにうつつを抜かす余裕など微塵もなかった。

彼女は短く返信する。【うん】

画面上部には「入力中」の表示が出たり消えたりしている。何かを書いては消し、迷っているのだろうか。結局、しばらくして届いたのは、そっけない一文だけだった。【そっか。じゃあ、早く休んでね。いい夢を】

景凪は【了解】とだけ打ち返した。

一方、スマートフォンの前でそわそわと返信を待っていた郁夫は、その味気ない二文字を見て、力なく苦笑した。

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