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21話 王女の如き威厳と、仕返しの部屋

last update publish date: 2026-08-12 00:51:11

「――それから、最後にひとつ」

​漆黒のマナが渦巻く謁見の間で、ルシエラは青ざめた公爵夫妻を見下ろしながら、まるで鈴を転がすような冷ややかな声で付け加えた。

​「今日の出来事、そして私の存在について……外へ口外しないと約束してちょうだい。もし変な噂を立てたり、私を害しようと他国の刺客や教会を利用しようとしたら……その時は、この屋敷ごとヴァルハイトの血脈を跡形もなく消し去ってあげるわ」

​「ひ、ひぃぃっ……! や、約束する! 誓う、誓うから命だけは……っ!」

​アレクシスは床に頭を擦り付け、惨めに命乞いをした。エレノア夫人も泡を吹かんばかりに恐怖し、ただガタガタと震えることしかできない。

​自分たちを脅し、屈服させたルシエラは、何事もなかったかのようにすっと翼を収めると、マルタの手を優しく取った。

​倒れ伏す騎士たちと恐怖に震える公爵夫妻を置き去りにし、二人は悠然と謁見の間を後にしたのだった。

​◇

​これまで「離れ」に隔離されていたルシエラが、堂々と本邸の廊下を歩く姿は、屋敷の使用人たちにあまりにも大きな衝撃を与えた。

​本邸で働く若いメイドたちの多くは、これまで噂でしか「忌み子」の
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