州平の仕事だと知った海咲は、特に咎めることもなく、星月を家でお手伝いさんに任せ、星月の同級生のお母さんたちと遊びに出かけると伝えた。州平と連絡を取る間に車はすでに市街地を離れた。海咲は少し疑問に思い、「ショッピングに行くんじゃなかったの?」と尋ねた。「奥さん、知らないでしょう。あの保護者員会の会長ってやつは、気まぐれで予定をすぐ変えるんですよ。だから俺があそこに君を待たせたんですよ。心配しなくても、彼女たちの車はそんなに速くないから追いつけますよ」髭の男はそう言いながら車を走らせた。車は細い田舎道へと入り、海咲は道沿いに視線を向けるも、近くに村落らしきものはなく、どうやら山道に向かってい
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