連休最終日の夜、玲奈と礼二はあるパーティーに招かれていた。車の中で、礼二が切り出した。「今日のパーティー、智昭も来るみたいだよ」「うん、知ってる」「生田博士のパーティー以来、こういう場所で智昭と顔を合わせるのは初めてだろ。今夜はちょっとした騒ぎになりそうだな」「そうね」所詮、玲奈と智昭の関係に興味津々な人たちが、ジロジロ見てくる程度のことだ。玲奈にとってはどうでもいいことだった。玲奈と礼二は会場に着いて、主催者と挨拶を交わしていると、生田博士が姿を見せた。まさか生田博士まで来ているとは思わず、2人は少し驚いた。パーティーの日の件以来、生田博士にきちんと謝る機会を作れないままになっていた。生田博士だとわかると、玲奈と礼二は周りの人たちとの会話を切り上げ、生田博士の方へと歩み寄った。「生田博士」生田博士は2人に気づくと、うなずいた。「おや、君たちも来ていたのか」「はい」玲奈が先に口を開いた。「あの節は、本当に申し訳ありませんでした。改めてお詫びのお食事でもとお誘いしたかったのですが、秘書の方から出張中だと伺って、なかなかタイミングが合わず……」「いいんだ」生田博士は手を振った。「もう済んだことだ」そこまで言うと、生田博士は少し口元を歪めた。「それに、あの件ならもう別の人からすでに正式に謝罪を受けたから、君たちが気に病む必要はない」そう言いながら、生田博士は不機嫌そうに会場の入り口付近へ視線を向けた。「別の人から正式に謝罪を受けた」という言葉で、玲奈も礼二もそれが智昭のことだとピンと来ていた。生田博士の視線を追って入り口の方を見ると、案の定、智昭の姿があった。彼は、辰也と清司と一緒に来ていた。3人の登場に、周囲の視線が一斉に集まる。「前まで藤田社長がこういう場所に来るときって、だいたい例の大森さんって女性を連れてたのに、今日は男3人だけなんだ。まだほとぼりが冷めるのを待ってるのかな?」「大森テックと藤田総研があんなことになったのに、藤田社長は未だに助け船を出してないし、もう別れたんじゃないの?」「単に大森家が招待状をもらえなかっただけでしょ。藤田社長のコネがなきゃ、あの家柄じゃこのパーティーに来られるわけないし。でもさ、藤田社長は相変わらず島村社長たちと一緒で、青木社長は湊社長と一緒ってこ
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