博人は目を見開き、不思議そうな表情を浮かべていた。未央がこんなに積極的にキスをしてくるとは信じられなかった。甘い香りが鼻をくすぐった。彼はもう心から込み上げてきた衝動を抑えられず、未央の後頭部に手を添えて、キスを深めた。最初は優しかった動作が次第に激しくなってしまった。その深い瞳には侵略的な光が宿っていた。やがて。未央は息が上手くできず、小さな呻き声を漏らし、博人の胸を押しのけた。彼は目がギラリと閃き、ゆっくりと手を離した。未央は顔が真っ赤になり、その潤んだ目は焦点が合わず、力なく男の懐に倒れ込んだ。「未央……」博人は俯き、腕にいる彼女を見つめ、かつてない高揚感と嬉しさが込み上げてきた。しかし、次の瞬間。未央の小さな手があちこち動きまわり、彼の体を触っているのを感じた。それに、彼女のつぶやきが聞こえる。「あつい、あついよ」博人は眉をひそめた。鈍感な彼でも、未央の異常さに気付いた。これは明らかに薬を盛られたのだ!一瞬にして、周りの空気が凍り付くように冷たくなった。博人は目が暗くなり、彼女を抱きしめる手に力を入れて、攻撃的なオーラを出してしまった。一体誰の仕業だ?しかし、考える暇もなく、その柔らかく温かい手がすでに彼の服の中へと侵入してきた。博人は息をのみ、全身の筋肉も強張らせた。「未央、動くな」彼の声はかすれていた。未央は完全に意識を失ったようで、ただ博人の肌の感触が気持ちいいと感じていた。この男に触れている時だけ、火照った体が少し楽になるような気がした。すると。「博人、ほしいの」その甘えた女性の声に、欲望が丸出しになってしまった。その声を聞いた博人の理性の糸がプツンと切れてしまった。心の中の欲望がもう抑えられなくなった。彼はすぐに腰をかがめ、未央をお姫様抱っこで抱き上げ、ベッドルームへ向かった。「バタン」という大きな音と共に。ドアが固く閉ざされた。未央はタコのように博人にしがみつき、体を密着させた。「俺は誰なんだ?」博人は彼女をベッドに押し倒しながら、少し赤くなった目で問いかけた。未央は苦しそうに眉をひそめ、何かを探すように手を動かしていた。ぶつぶつと彼の名前を呼び続けた。「ひろと、ひろと」空気が一瞬止まったような感
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