朝陽は言っていた。前回、自分が生配信で晒し者にされたのは星の仕業だ、と。その後、輝は笑い者になり、追い詰められる形で職を降りた。身を隠しても、宿敵は毎日、卑猥な写真や動画をばらまく――星を、骨の髄まで憎んでいる。あの目で見られ、星もさすがに言葉を失った。自分には身に覚えがない。だが視線は、まるで親の仇でも見るように冷たい。――もしかして。自分が葛西先生に近づきすぎて、彼らの利権に触れた?だから口実を作って、排除したいだけ?その瞬間、仁志が一歩前に出て、輝の視線を遮る。「輝、ずいぶん固いな。壁を砕くまで突っ込んで、その先で何を見るつもりか」輝は仁志の正体を知らない。腕の立つボディガード程度だと思っている。言葉の意味も、理解していない。一瞥だけ投げて、すぐに星へ視線を戻した。「星。今、選べ。自分の手を潰して凛を自由にするか。それとも、凛を俺に渡すか」星の瞳がわずかに揺れる。配置についた狙撃手の位置を確かめ、笑って言う。「輝。あなたに、私に条件を提示する資格はないわ」反論が飛ぶより早く――凛が輝の腕に思い切り噛みついた。不意を突かれた輝が手を緩める。すぐに掴み直そうとした瞬間、凛は身をひねってかわし、氷の声を落とす。「やれるもんなら撃ってみなさいよ。私を撃ち殺せばいい!」輝が一瞬固まる。その隙に、乾いた銃声がひとつ。彼の右腕がビクリと跳ね、握っていた拳銃が地面に落ちた。数歩離れた場所で、仁志が無表情のまま立っている。銃口には、まだ白い煙が絡んでいた。凛はすでに彼の手から逃れていたのに、わざわざ戻って落ちた拳銃を拾い上げ、冷たい目で向ける。「行かせて。じゃないと撃つわ」輝の瞳に、信じられないという痛みが走る。「凛……よく見ろ。銃口を誰に向けているか分かっているのか?!」凛の瞳から、感情が消えていた。「私を拉致して、友達を脅す道具にした時点で――あなたとは、もう不死不休よ」輝は仁志が強いことを知っていた。今回は人数も揃えていた。だが、凛の予想外の動きで指示が遅れ、星が連れてきた人員が一気に制圧する。輝側は、みるみる押さえ込まれた。星を甘く見ていた。いまだに後ろ盾もなく、誰かの顔色をうかがうしかない女――そう思い込んでいた。怜央の真似事なら簡単にできる、と。だから救援も合流要員も用意していな
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