「そ、そんな!そんなに待ってられないわよ!」レイが焦った様に門番を問い詰める。しかし門番達も毅然とした態度で頭を振るのみだった。「そう言われても仕方ないだろう。皆同じ条件でスコルフィオ様にお会いするのを待っているんだ。同業者ならまだしも、見ず知らずのお前達ではすぐお会い出来る訳無いだろ?」「うぐ…」そう言われてしまい二の句を継げないレイ。認識操作が出来ない以上、特別扱いを受けることも出来ない。しかし1年以上待ち続けるのは現実的では無い。「失礼、同業者なら、と仰いましたか?では仮に、私達もここで働けばすぐお会い出来るのでしょうか?」「それは…」ニイルからの質問に、今度は門番達が言葉に詰まる。彼女達の役職では判断に困るのだろう。門番の2人が顔を見合せ、城の中から応援を呼ぼうとした時、まさにそのタイミングで城の中から人が現れた。今まで街で見た女性は露出の激しい服装をしている事が多かった。しかし目の前の女性は露出が少な目の、そして今まで見た女性達より豪奢な服を纏い、しかしそれでいてどこか色気を漂わせる美女であった。
Last Updated : 2025-07-24 Read more