『雷装』を発動し形勢を覆す事に成功したレイだったが、その胸中は穏やかでは無く決して油断出来る状況では無い事を悟っていた。 (あの距離で発動した『雷装』の、しかも略式に反応して未然に防ごうとして来た…後ほんの少し遅れていたら私がやられていただろうタイミングで。しかも…) レイは土煙が上がる方を見る。 それぞれブレイズとマーガが吹き飛んだ方向だったが、どちらの気配も感じる。 どうやら2人共戦闘不能には至っていないらしい。 (それなりのダメージを負わせた筈だけれど、それ以上に魔法障壁が邪魔をして思った以上に傷を与えられなかった。まさかあの一瞬であれ程の魔法障壁を生み出すなんて…) 現在あの2人には動きが無い。 すぐに動ける様な傷では無い筈だが、土煙が邪魔をして詳細が見えない。 もしかしたら罠か、それともこの『雷装』の対策でも講じているのか… しかしこの『雷装』を発動している以上、レイも悠長にしていられる時間が無くなったのは事実である。 (さっきの攻撃、あの時は『強化+10フルブースト』に『雷装80%リミットエイト
Last Updated : 2025-08-03 Read more