真衣はもちろん異論はなかった。礼央も、快く頷いた。四人は身支度を終えると、拠点を後にし、安浩の予約したレストランへ向かった。店内には穏やかなBGMが流れ、落ち着きのある優雅な雰囲気が漂っていた。ウエイターが、四人を窓際の席へ案内した。沙夜は安浩の隣に、真衣は礼央の隣に座った。テーブルには美しい花と、ナイフとフォークが置かれ、静かで温かい雰囲気が漂っていた。四人は、ここ数日の忙しさや警戒、心労を一時的に忘れた。真衣は水を一口飲み、礼央を見つめて言った。「帰ったら、ちゃんと食事してね。夜更かしもほどほどに。千咲が私のことを聞いたら、すぐに帰るって言っておいて」「ああ」礼央は優しい目で彼女を見つめた。「お前もだぞ。忙しくても無理をするな。亮太もいるし、何かあったらいつでも連絡をくれ」「うん」二人は微笑んで、顔を見合わせた。安浩はそっと沙夜の手を握って言った。「あまり考えすぎるな。家のことは、任務が終わって帰ってから、少しずつ対応すればいい。常陸家が何を言おうと、僕は君を離さない」沙夜は微かに微笑んで、「うん」と小さく返事をした。彼女の心には依然として、松崎家に突然訪れた危機と、常陸家の冷酷な対応による屈辱が重くのしかかっていた。ウエイターを呼び、それぞれ料理を注文した。安浩は沙夜の食器を丁寧に整え、コップの縁についた水滴を拭ってやった。真衣はそれを見て、微笑んで礼央に言った。「沙夜と先輩、とっても幸せそうね」礼央は彼女の視線を追って二人を一瞥し、軽く頷いた。「安浩は信頼できる男だ」次の瞬間、店の入り口から慌ただしい足音と、訛りのある英語が聞こえてきた。店内の客たちは、特に気にも留めていないようだった。ところが、声の主はまっすぐ四人のテーブルに近づいてきた。声の主は、美しい金髪に青い目をした外国人の女性だった。彼女は上品な雰囲気を漂わせていたが、顔色はやや青白く、目元には焦りと屈辱感を滲ませていた。また、彼女は三、四歳くらいの小さな金髪の男の子を連れていた。女性は、安浩を見ると目を輝かせた。彼女の目には、興奮、屈辱、恨み、そして微かに見え隠れする確信が入り混じっていた。次の瞬間、彼女はテーブルの脇まで歩み寄り、安浩をじっと見つめて口を開き。「安浩、やっと見つけたわ
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