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文化祭当日!恋愛相談カフェ大盛況♡

Author: 吟色
last update Last Updated: 2025-10-02 08:00:00

待ちに待った文化祭の日がやってきた。

「おはよう」

朝の教室で、リリムが元気よく挨拶する。

「今日は忙しくなるわよ」

教室は既に「恋愛相談カフェ」の準備で賑わっていた。

机を並べ替えて、テーブルクロスをかけ、花を飾る。

「雰囲気出てきたな」

総一が感心する。

「本当にカフェみたいだ」

「でしょ?」

リリムが得意げに言う。

「わたしがプロデュースしたのよ」

相談員席には、リリム、総一、カイ、美優、麗奈の五人の名札が置かれている。

「緊張するなあ」

カイが呟く。

「ちゃんと相談に乗れるかな」

「大丈夫よ」

美優が励ます。

「私たちの経験を話せばいいんです」

「そうだな」

開場時間の十時。

予想以上の行列ができていた。

「うわ、すごい人だ」

「恋愛相談、人気ですね」

「じゃあ、始めましょう」

ドアを開けると、次々と来場者が入ってくる。

最初の相談者は、一年生の男子生徒だった。

「あの、好きな子がいるんですが、話しかける勇気がなくて……」

リリムが担当する。

「話しかける勇気ね。分かるわ」

「どうすればいいですか?」

「まずは挨拶から始めなさい」

リリムがアドバイスする。

「『おはよう』でも『お疲れ様』でもいいから、毎日声をかけるの」

「毎日?」

「そうよ。そうすれば、相手もあなたを意識し始める」

「なるほど……」

「それから、共通の話題を見つけるのよ」

「共通の話題?」

「趣味とか、好きな科目とか。何でもいいわ」

「分かりました。やってみます」
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