しかも、すべて自分が使い慣れたブランドのものばかりだ。竜也の細やかさに少し驚いただけだったとしたら、ウォークインクローゼットに入り、ずらりと並んだ服を目にした時の衝撃は、その比ではなかった。年を重ねるにつれ、彼女のファッションの好みは何度か変わってきた。しかしここにはそのあらゆるスタイルの服が揃っている。しかも、年齢ごとの変化に合わせて、几帳面すぎるほど整然と並べられている。強迫性障害かと思うほどに。誰の仕業か、なんとなく想像がついた。心の柔らかい場所を、羽毛でそっと撫でられているような、くすぐったい感覚が胸に広がる。下の段の引き出しを開けようと手を伸ばした瞬間、竜也が不自然に咳払いをした。「ゆっくり見てろ。俺は先に出る。足りないものがあれば初江に言ってくれ」上村初江(かみむら はつえ)は霞川御苑の家政婦を取り仕切る女性だ。孝宏や一郎たちも、彼女に育てられたようなものだ。梨花は彼の動揺の理由がわからず、素直に頷いた。「わかった」彼の足音が遠ざかると、梨花は引き出しを開けた。その瞬間、彼女の頬がカッと熱くなった。中に入っていたのは……きれいに洗濯され、消毒まで済ませた下着の山なのだ。一枚手に取ってみると、驚いたことにサイズまでぴったりで、寸分の狂いもない。いつの間に自分のサイズを知ったのだろう?まだ体が成長し始めた頃、梨花は何もわからなかった。そんな彼女をデパートの売り場に連れて行ってくれたのは、竜也だった。下着売り場から紙袋を提げて出てきた時、二人の顔は茹でダコのように真っ赤だったものだ。その後、成長するにつれて事情が飲み込めてくると、恥ずかしさが勝るようになり、自分で買いに行くか、初江に付き添ってもらうようになった。まさか、恥ずかしがっていたのが自分だけだったとは。コットンにレース、あらゆる種類が揃っている。ここまで気が利くと褒めるべきか、それとも破廉恥だと罵るべきか、梨花は判断に迷った。気が利く上に破廉恥なその男は、片手をポケットに突っ込んで悠々と階段を降りてきた。まだソファで退屈そうにしている海人を見て、片眉を上げる。「せっかく気を利かせて場所を空けてやったのに、まだ帰らんのか?」「……」海人も「この恥知らずめ」と言い返したい。だが、口に出す
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