蒼司は、本気で真理の頭に何か問題が起きているんじゃないかと疑っていた。けれど証拠がなく、どうにもできなかった。彩乃は視線を戻し、スマホで仕事の指示を送っていた。「チームを連れて、明後日は一緒に出張に同行して。あと、通訳を二人つけておいて」「わかりました、高瀬部長」彩乃は最近、それほど話題になっていないあるプロジェクトに目をつけていた。各チームのリーダーは誰もが反対したが、彩乃にはこの案件に大きな可能性があるとしか思えなかった。一度、試してみたい。現地に行って、詳しく調べなければ、何も始まらない。その医療美容機器の案件に日向インターナショナルが興味を示していると聞いたとき、同業者たち
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