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冷酷夫、離婚宣言で愛を暴走 のすべてのチャプター: チャプター 471 - チャプター 472

472 チャプター

第471話

今すぐこの部屋から消えてしまいたい、そう思った瞬間、高司はすぐに布団を私の体にかけ直した。彼もきっと、布団の下がこんな状態だとは思っていなかったはずだ。私は恥ずかしさでいっぱいになりながら、小さな声で言った。「……あの人たちが……私をこんなふうに縛ったの……」高司は少しのあいだ黙り込んだ。呼吸がわずかに乱れた気がする。やがて、できるだけ落ち着いた声で言った。「今、電気を消す。それから解いてあげる」部屋が再び暗闇に包まれると、張り詰めていた神経が少しだけ緩んだ。彼が身をかがめたとき、ほのかに香るアフターシェーブの匂いに、不思議と安心する。少しひんやりした指先が、そっと布団の端をめくる。しかし、私の体に巻かれたベルトの結び目は固くて複雑で、彼の指は慎重にその間を探るように動いていく。ときどき肌に触れるたび、細かな震えが走る。暗闇の中で、彼の呼吸がはっきり聞こえる。最初は落ち着いていたのに、ほどいていくにつれて、だんだん荒く重くなっていった。彼の指先が無意識に私の腰や腕に触れるたび、電流が走るようで、体が熱くなる。私は体をこわばらせて、動かないよう必死にこらえ、呼吸すら極力抑える。それでも最初から最後まで、高司の動きには徹底した節度があった。できるだけ触れてはいけないところを避けてくれている。もし触れてしまっても、すぐに離してくれた。それなのに、彼の呼吸はどんどん重くなっていく。枕に顔を埋めたまま、頬は熱くなっていた。だが彼は知らない。この瞬間の私が、どれほど彼に救われたような気持ちでいるかを。無理につけ込むどころか、こんなに惨めな状況でも、ちゃんと尊重してくれた。……一方で、高司の中はまったく別の状況だ。指先に触れるのは、あたたかくてなめらかな肌。耳元では、女が必死にこらえている小さな震え。彼はそんな趣味はないし、こんな複雑なベルトの結び方にも慣れていない。焦れば焦るほど、なかなか解けない。二十分以上たって、ようやく最後の結び目がほどけ、ベルトがベッドの端に滑り落ちて小さな音を立てた。高司はようやく息をついた。背中にはうっすら汗がにじみ、呼吸もいつもより少し荒い。暗いままシルクの掛け布団を彼女にかけ直し、それから電気をつけた。目に入ったのは、顔を真っ赤にした彼女と、白
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第472話

昭乃の声は柔らかく甘く、泣き混じりの訴えには、どうしようもない色気が滲んでいる。薄いシャツ越しに、彼女の指先が彼の腕をなぞる。触れられるたびに電流が走るようで、筋肉がぴんと張りつめる。高司は喉がひりつくほど乾き、喉仏が大きく上下した。瞳の奥で渦巻く欲望は、今にも理性を突き破りそうだ。「昭乃、ちゃんと見ろ。俺が誰かわかってるのか!」彼は彼女の落ち着きなく触れてくる手を掴んだ。声はひどくかすれていて、かろうじて残っている理性が滲んでいる。彼女はぼんやりとした目で彼を見上げる。まつげには涙が揺れていて、まるで傷ついた子猫のように、小さく声を漏らした。「わかってる……高司……どうして時生と一緒に私をいじめるの……どうしてみんな、私をいじめるの……どうして私の全部を奪うの……?」泣き声混じりのその訴えは、羽で撫でられるように柔らかいのに、どこか抗えない魅力を帯びている。そのとき、彼女の小さな手が落ち着かない様子で彼の胸をなぞり、そのまま下へと滑っていく。高司の中で、張りつめていた何かがぷつりと切れた。長い体を覆いかぶせるようにして、彼は彼女の細い腰を押さえ、ぎりぎりの力で抑えながら、こぼれ続けるその唇に口づけた。荒々しく奪うようなキスではない。どこか抑え込むような、壊してしまわないための慎重さが混じっている。してはいけないと分かっているし、彼女を傷つけることも恐れている。それでも、やめられなかった。唇が重なった瞬間、高司は彼女の甘い香りと柔らかさに溺れそうになる。腰に回した手に思わず力がこもる。キスは抑えられてはいるが、熱を帯びていた。頭の奥に残る最後の理性が、それ以上の行為を食い止めている。ただ唇を重ねるだけの、焼けつくような感触だけが続く。けれど昭乃は、それでは満足できない様子だった。柔らかな体をすり寄せ、落ち着かない声をもらす。高司の全身の血が熱くなる。だが、これは薬のせいだと、彼はわかっている。意識がはっきりしているときの彼女が、こんなことをするはずがない。こんな状況で、流されるままに彼女を抱くことなど、彼の理性もプライドも許さなかった。彼は、昭乃に自分の意思で来てほしい。今のように、自分をただの「解毒剤」として扱う形ではなく。理性と欲望が激しくぶつかり合う。こめかみの血管が脈打ち、彼は一
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