「──はっ、涼子の情報がいらないって言うのか?」 「……警察が、今涼子の行方を追ってくれていますから。きっと、警察が涼子を見つけてくれます。御影さんから情報を貰わなくても……別に平気です」 「確かに、そうですね」 私の言葉に、苓さんも頷いて続いた。 「確かに名義人本人の御影専務の方が照会をかけるのは早いですけど、警察だってクレジットカード情報の照会をかける事が可能です。時差は発生しますが、御影専務にご協力頂かなくても大丈夫ですよ」 「──ちっ」 苓さんの落ち着き払った声と態度に、御影さんは悔しそうに舌打ちをすると肩を竦めた。 「茉莉花がなりふり構わず俺に着いてくれば良かったんだが……。一先ず今日は帰る。茉莉花、気が変わったら俺に連絡しろ。すぐに迎えに来る」 「い、行く訳ないでしょう!?」 私の精一杯の拒絶にも、御影さんは愉しげに笑っただけで貴賓室を出て行った。 廊下を歩いて帰って行く御影さんの背中を見送った私と苓さんは、2人して同時にため息を吐き出した。 「……良かった、間に合って」 「苓さん、来てくれてありがとうございます……!」 「茉莉花さん、俺が来る寸前……御影専務と2人きりになろうとしてたでしょう?」 苓さんが私を後ろから抱きしめたままじとっとした目を向けた。 苓さんの言葉に、私はぐっと息を詰めた。 確かに──。 私は苓さんが来る寸前、御影さんの提案を飲もうとしてしまっていた。 志木チーム長が居たら御影さんが涼子について話してくれない、と言ったから。 だから、話を聞くだけだったらいいと思って──。 「今、この状況であの人と2人きりになるのは悪手です。御影専務が記者を手配していないとも言えない。もし、2人きりの場面を写真に撮られたら……?そうなったら、また変な噂が広まっちゃうでしょう?」 「た、確かに……すみません苓さん……。私、そこまで考えが回っていなくて……」 「いや、いいんです。俺が考えすぎなのもあると思います。だけど、ただ単純に俺が嫌だったのかも……」 「──え?」 苓さんは苦笑いを浮かべつつ、私の頬に優しく触れた。 そして、顎を掬い持ち上げるとしっかり私と目を合わせた状態で続ける。 「茉莉花さんが、仕事以外で俺以外の男性と2人きりになるのは嫌です」 「──っ、れ、苓さん」 「ね?だから、茉莉
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