私は本物の令嬢と初恋の人だった!?~彼女は死より恐ろしい復讐で返り咲く~의 모든 챕터: 챕터 51 - 챕터 53

53 챕터

第51話

「内容は医療もの。しかも、君の役はお金と権力しか目がないエリート医師・本田麗奈(ほんだ れいな)。問題なのは、そのメインヒロインが星野美優らしい」 幸村が眉間にシワを寄せながら言いながら台本を渡してくる。春美は、その台本を受け取るとパラパラと読んでいく。「何よ……これ!?」 星野美優は、松久梓(まつひさ あずさ)。彼女は新人医師だが、院長の娘でお嬢様ヒロイン。 主人公で、ある理由でトラウマを持っている天才医師と一緒に奮闘しながら、活躍するストーリー。 しかし問題なのは、春美がその2人と医療のことで何度も衝突する。利益しか手術したがらない本田麗奈は、患者を差別する。 真っ直ぐで患者のことを1番に考える松久梓は、それを否定。本田麗奈は、そんな彼女が気にいらなくて、嫌がらせをしては嫌味を吐く。 どう見ても、春美は悪役医師役だ。 それに、このドラマは見覚えがある。前世では、星野美優がロケで春美を陥れようとした、あのドラマだ。そのせいで、春美は涼介から監禁される原因を作った。「どうして、この役を私に?」「向うの話だと神崎社長と星野美優さんの希望と言っていた。前回のことで反省して、是非この役をやってほしいと決まっていた役者を変更してまで用意したらしい。期待の新人モデルは演技も優れているから使ってほしいと言って」「私は演技なんて未経験ですよ!?」 またもや別に方法で自分を陥れる気らしい。演技すら未経験の春美が、そんな大役をやるには無理がある。しかも悪役なら余計に。「それが手だろう。向こうは君の演技力をよく知らない。それなのに難しい役を押しつけるってことは、失敗を狙っているのだろう。連続ドラマとかは、役者のスケジュールに合わせないといけないから、早めにオファー出す。演技の経験者ならまだしも、急に大きな大役を素人に変更することは、ほとんどない。恥をかかせれば、芸能界としては致命的と考えたのかもしれないな」 もし下手な演技でも見せたら、視聴者から大根役者だと叩かれる。知名度が低い春美にとったら致命的。「上手くやれても悪役として知名度が上がる。そうなると、視聴者から厳しい意見が目立つようになる。あの女医がムカつくとか、役柄として見るから。逆に下手だと、それはそれでバッシングになるだろうな」 幸村の意見に、春美はどちらにしても損するように出来ていると考える
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第52話・ドラマと敵対心

 その表情に、幸村はため息を吐いたが、すぐにニコッと笑った。「分かった。そのように報告しよう。しかし悪役をやるのなら、主役を食ってしまうほどの演技力を見せつけないといけない。そうすれば影の主役は君になるだろう」「はい、分かっています」「だったら。まずは役作りからだな。役の気持ちに近づけるように、私も力を貸そう。そうだな……どこまで役のイメージを固めているんだ?」「あ、はい……それは」 春美がその役をやりたいと言ったら、幸村も社長として力を貸してくれると言ってくれた。そのお陰で役作りの話し合いが出来た。 そこで春美は、あるお願いをした。より医療の様子を掴むためにも現場を見たいと。 病院での様子は治療や付き添いなので行ったぐらいで、詳しくは知らない。衛生面や個人情報などがあるため、むやみに出入りは出来ない。 監修として医師や関係者を呼んで、撮影など指導してくれることはあるが、それだけだとリアルな雰囲気が掴み切れない。 幸村の知り合いが病院の院長をしているらしく、頼んでくれた。そのお陰で、本物の医療現場を見学することが出来た。春美は役作りに奮闘する。 限られた時間で、医師の普段の動きと緊急外来が来た時の対応を覚える。手術の時の手順から、知識。 手術の現場はモニター画面だったが、血や生々して吐きそうになった。(これを医師や看護師なのね。凄い) 表情を変えずに、黙々と手術のやっている姿はカッコいいなと思った。 そのお陰で、よりリアルな芝居が出来るような気がしてきた。後は本田麗奈の性格を掴むだけだ。現場で働いている看護師や関係者などに聞き込みをして固めていく。 実際に居た嫌な医師や裏話などは大変参考になった。 そしてドラマのクランクインの日。 撮影現場にあるテレビ局に着くと、控え室に案内されて、用意された衣装に着替える。そしてヘアメイクさんに、本田麗奈に合うようにメイクをしてもらう。彼女はきつい感じにしないといけないので少し目元や唇を濃いめに。既に医療現場のセットが出来上がっていた。まるで、本物の病院の一部を見ているようだ。「本田麗奈役の加賀野春美さんがクランクインしました」「加賀野春美です、よろしくお願いします」 スタッフに自己紹介されて、春美は深々と頭を下げて挨拶する。他の俳優とスタッフ達は大きな拍手をしてくれた。 しかしセッ
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第53話

『……話は、それだけ?』「はっ?」『そもそも私がどうして? 私は権力とお金があれば、どうでもいいわ。、それよりも、あなたが、どのように活躍してくれるか楽しみにしているわ。松久梓さん』 春美は、本田麗奈として彼女に接した。 啞然とする涼介と星野美優だったが、春美は気にせずにニコッと勝ち誇った顔で微笑んだ。「か、加賀野さん……?」 そうしたら、スタッフが春美と星野美優の名前を呼んだ。どうやら順番が回ってきたようだ。『あら? 呼ばれているわ。フフッ……そろそろ私の出番かしら?』「あ、あの……」 春美は、颯爽とした雰囲気でセットの方に向かう。その凛とした姿は本田麗奈そのものだった。 その後の撮影も順調に続く。回を重ねるほど、春美の演技力が輝き出した。 特に手術シーンに関しては、リアルさと迫力があるように心がける。本田麗奈はプライドが高いエリート医師。 なので手術する時も自信を溢れる感じにしたかった。 それに本田麗奈のキャラを崩さないように、撮影の間も彼女になり続ける。これは、星野美優と涼介対策でもあった。 もし何か因縁をつけてきたとしても演技で返すことで、役が抜けないせいだと周りに思わせられるからだ。実際に、「加賀野さん、お疲れ様です。お茶をどうぞ……あっ」 そう言いながら小走りで走ってくる。そしてワザと、お茶が入った紙コップをこちらにかけようとしてきた。サッと避けると、そのまま大げさに倒れ込む星野美優。 本来なら、泣きながら春美がワザと転ばしたように見せたかったのだろう。 しかし本田麗奈としての春美は、フフッと笑う。『何をやっているの? どんくさいわね。これで医者とか笑えるわ』「えっ……? でも、あなたが……ワザと」『何? 私のせいにでもする気? これだから若い子は。どんくさいのは、あんたのせいでしょ?』「そ、そんな……うえ~ん」 そうしたら、慌てて涼介が庇い始める。「おい、春美。お前は、美優に何をやっているんだ!? 彼女に謝れ」『あら、あんたの男? 松久さん。あなた、医者の仕事もろくに出来ないのに、男遊びは、しっかり学習しているのね?』「はっ? 何を言っているんだ!?」『私は言ったはずよ? 『この世界は遊びではない。お荷物はいらない』って』 シーンと静まり返る。しかし、その言葉がドラマに出てくる台詞だと周りの方が気
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