Todos os capítulos de 魔女に呪われた“淫魔”達だけど、愛されたい!: Capítulo 21 - Capítulo 30

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【第20話】『瀬田浩二』という名の災難 (ウルカ・談)

『……はい』 押したチャイムに応じ、インターフォン越しに瀬田さんがワタシへ声を発してくれた。覗き見た時に聞いた、同僚の女性や生徒達に向ける声よりも随分と低い気がするのは、機械越しだからだろうか。「瀬田様ですよね、お届け物でーす」 そう言って、ワタシは花束をカメラと思しき部分に突き出した。開けてもらわなければ、出て来てもらえないと話にならない。これでダメなら、さぁどうしようか。『——今出ます』 本当に? 自分で呼んでおいて、ビックリした顔になってしまった。 ドアの奥で、瀬田さんが歩く音が微かに聞こえる。一歩、また一歩。段々と縮まる距離に心が弾む。何度も何度も、言おうと思っていた言葉を心の中で繰り返す。 下手はしないよう。警戒させずに、部屋の中へどうにかして入れてもらわねば。入ってさえしまえば、残った魔力を全振りして魅了の魔法でイチコロよ!そのせいで空っぽになろうが、結婚さえしてしまえば補充し放題なのだし。(んー完璧!ワタシすごい!) 冷静になって考えたら色々と穴だらけ—— いや、穴しかない欠陥だらけの計画なのに、初めての恋心で煮詰まって、すっかりポンコツと化したこの脳味噌はワタシから完全に冷静さを失わせてしまっている。もう行動の全てが正解のような気がしてならない。 玄関ドアが開き、瀬田さんが顔を出した。思っていたよりも背が高く、軽く見上げる感じになる。スーツの中に着ていたグレーのシャツにスーツのズボン姿で、髪が少しはねているから、もしかしたら今までソファーでうたた寝でもしていたのかもしれない。(コレが……間近で見る、瀬田浩二さん!) 真正面から、至近距離で見た彼の姿に頭の中が真っ白になる。段階を踏んで、とにかく中に侵入!と思っていた計画がすっ飛び、ワタシは今はまだ、一番言っちゃいけない一言を口にしてしまった。「好きです!結婚して下さい!」 彼の年齢と同じ数、二十八本の真っ赤な花束を瀬田さんの前に突き出し、しっかりと目を見詰める。でも咄嗟のことで、魅了の魔法を使うのをすっかり忘れていた。「——帰れ!」 即答され、勢いよくドアが閉まった。 顔や姿は見てくれていたはずなのに……何故?『いや、当然だよね?いきなり何言ってるの?』と普段の自分ならわかるだろうに、不思議と今は納得出来ない。大人受けする完璧な容姿と花束を持ってして
last updateÚltima atualização : 2026-08-11
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【第21話】『瀬田浩二』という名の災難 (ウルカ・談)

 “サキュバス”と“インキュバス”という種族が“魔女”に呪われて以来、私達は人の見る淫猥な夢を食べて精力を手に入れ、それを糧に魔力を回復させながら細々と生きている。直接体で交わり、不特定多数の人間から精力を得る事はもう私達には出来ない。唯一ソレが出来るのは、たった一人の特別な相手—— “夫婦”、もしくは“夫夫”となった者とだけだ。 なので普段はイヤラシイ夢の匂いを辿って人の家に勝手に侵入し、夢を食べさせて頂いているのだが、これがまぁ少ないのなんの……。無理に淫乱な夢を見せる事も出来はするが、淡白な人に当たってしまうと魔力が減っただけで終わってしまう恐ろしさが付き纏う。 鼻血モノの激しい内容だったならそれなりに魔力を頂けるのだけど、意外とそんなご馳走にはなかなかお目にかかれない。コレばっかりは運次第なので、ワタシはあまり運が良くないのだろう。「……お邪魔しまーす」 閉まるドアをすり抜けて、こっそりひっそりと中に入る。 玄関に靴は同じサイズの男性物しかないので、きっと彼は一人暮らしだ。新たな情報を掴み、ニヤリと笑う。 彼がまだ独身である事はリサーチ済みだ。しかも婚活中!さっき即お断りされてしまったのはきっと、花束でワタシのナイスボディが見えなかったせいよ。顔だって少し隠れていて、イマイチ『すごいゴージャスな美人が告白してきた』と感じられなかったんだわ。(そ、そうに決まってる!……多分) 意を決し、ヒールの高い靴を消して廊下に入る。抜き足差し足忍び足……今は何処に居るのかしら?どこもかしこも彼のステキな匂いだらけで、絞り込めない。 居間に入り、寝室や仕事部屋っぽい場所を覗いても居なかった。『出かけた』だけはあり得ない。だって、ちゃんと彼の匂いがするもの。トイレ?……もしかして、お、お風呂とか? ちょっと想像して、顔がポッと赤くなった。服の上からでもわかるくらいに瀬田さんの体は引き締まっていてスタイルが良いんだもの、想像だけでもヨダレが……。「いけないいけない。レディーはヨダレなんかこぼさないのよ」 口元を手の甲でさっと拭い、背筋をくっと伸ばしてボソッとこぼす。トイレは、流石にソッチの趣味がないので覗く気はないが、お風呂ならば……誘惑するチャンスなのでは? 花束を食卓に一度置き、花瓶を探す。でも残念ながら男性の一人暮らしではそんな物を
last updateÚltima atualização : 2026-08-12
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【第22話】『瀬田浩二』という名の災難(ウルカ・談)

 お邪魔しますって言うべき? えっと、そういえば、何て声をかけるか考えていなかったわ……。 風呂場のドアを開けてしまってから、どうしようと焦り出してももう遅い。ギョッとした瀬田さんと目が合い、ワタシは口元をへの字に引き絞った。(カ、カッコイイィィィ!) シャワーを頭から浴びたまま、フリーズしている姿が堪らない。軽く前屈みになっているお陰で腹筋の割れた感じが強調されていて、腰のラインも美し過ぎる。お尻なんかもキュッと引き締まっていて、どこもかしこも無駄が無い。椅子に座った先に見える長い脚も、見ているだけでウットリとしてしまい、ワタシの方が完全に彼の姿に魅了されてしまった。「さっきの女だな⁈……今すぐに、出て行け!」 地を這うような低い声で睨みながら言われ、ビクッと体が震えた。(——怖い怖い怖い!) 美しい容姿に隠していた己の本性が表に出て、どう堪えても怯えた顔をしてしまう。瀬田さんが怖過ぎて体が動かない。 ど、どうして? コレだけの美しさを持ってしても、人の心というものは全然なびかないものなの? 一目で好きになったり、せめて据え膳なら、抱きついたり、押し倒したり、喰べちゃったりしたくなったりするものじゃないの? 人が夜見る夢や映画くらいからしか『恋』や『恋愛感情』というモノに触れてこなかった弊害を痛感し、『人の愛情は簡単には手に入らないのだ』と深く思い知った。長生きしているクセに、自分の持っている知識が少な過ぎて咄嗟に何も対処出来ない。(も、もう、こうなったら、魅了の魔法を使ってでも彼を手に入れる!) そう決意し、大きな瞳に魔力を込めて、瀬田さんの瞳をジッと見詰めた。その瞬間、軽くワタシの瞳が光輝く。魅了の効果が発動したのか、彼の目が大きく見開かれたのを確認し、そっと、ゆっくり瀬田さんに近づいて行った。(早く、行為に及ばないと) 魔力がもうほとんど残っていない。この姿を維持出来ているウチに彼から魔力を手に入れる為、早々に既成事実を作らねば。「……貴方の好きにしていいのよ。ほら、『据え膳食わぬは男の恥』って言うでしょう?」 くすくすと淫猥な笑みを浮かべながら瀬田さんの首に手を伸ばす。じっと動かない事が気になるが、椅子に座る彼の首に腕を絡め、自慢の大きな胸を瀬田さんの胸に押し付けてみた。……のだが、当たった瞬間に瀬田さんがバッと腕を振り
last updateÚltima atualização : 2026-08-13
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【第23話】『瀬田浩二』という名の災難(ウルカ・談)

「初めまして、俺の女王様……」 キュッと抱きしめてくれる手が、腕が、背中がとても温かい。気持ちいい……コレが“抱き合う”って事なのか。いつも夢を覗き見して喰べるだけだったから、抱擁など、所詮夢物語でしかなかった。だからこんなに幸せな気持ちになるものだとは想像もつかなかった。(何これ……すごい。すごいって!ホントすごいんですけど!あぁぁぁ、物凄いスピードで私の語彙力が低下するっ) 好きな相手に後ろから抱き締めてもらえる幸せを噛み締め、喜びに打ち震えながら彼の腕に手を添える。 魅了が効いたのかな?時間差で? でも……そんな事、あり得るの? 魅了効果が強いからなのかな、こんな姿をしたワタシでも抱き締めてくれるなんて。 でもどうしよう……こんな姿じゃ何も出来ないわ。 何より……瀬田さんが楽しくないだろう。 腕が当たる自分のまな板胸へと視線を落とし、最高潮まで上がっていたテンションがガクンと下がる。腰は寸胴だし、細い脚は痩せ細っていて色々挟めない程にスカスカだ。兄のカシュみたいにもっと“本体”の成長に魔力を回すべきだったわと今更激しく後悔した。 愛しい人に逢った時の為、魔力を貯めに貯めてきたワタシの本体はとても痩せていて、背も低く、物凄く貧相だ。自慢出来るのなんて腰まである金色のロングヘアくらいなものである。(どうにかして魔力を手にし、さっきの姿に戻らないと——)「あ、あの……瀬田さ、ん」 「なんだ?」と訊く声が優しい。同僚や生徒相手にだって、こんなふうでは無かった。(……は、初めて聞く声だ) そう思うだけで嬉しくなる。「ワタシを……だ、抱いてなんて……くれ、くれませんか?」 口元を震わせ、眉間にしわを寄せながら、小声ながらも懇願してみた。こんな姿で頼むような内容じゃないせいで、言っていてすごく恥ずかしい。(もうヤダ、ほんとに死にたい。人生の最高潮の今、湯船に沈んで溺死しちゃうとか案外イイかもしれないわ)「……そうか、それは意外だな。むしろ『触るな、やめてくれ』と言われるかと思ったんだが」 うっとりとした声色で、瀬田さんがワタシの髪の毛を一房持ち、優しくキスをしてくれる。たったそれだけの事でも胸がキュンッとして、心がくすぐったい。 魅了万歳! “素の姿”のままでもこうやって優しくしてもらえるんだもの。 呪われていようが、
last updateÚltima atualização : 2026-08-14
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【第24話】『瀬田浩二』という名の災難(ウルカ・談)

「は、はい!サキュバスですけど、わ……私が悪魔でも……結婚してもらえますか?」 「あぁ、喜んで」 優しい声色で答え、浩二さんが間髪容れずに頷いてくれる。 互いに全裸で、場所は浴室で、全然微塵もロマンチックではないが、そんな事を帳消しに出来るくらいに嬉しい。長生きってするものですね。双子の兄であるカシュを残して逝く事が気掛かりで、自ら命を放棄しなくって本当によかった……。「ウルカ……」 「浩二さん」 互いに見つめ合い、惹かれ合うように顔が近づいていく。唇が重なると、ぎこちない動きで啄むようにキスをしてくれる。柔らかな唇はとても熱く、段々と雑になっていく。でもこれが興奮からくるものだと思うと、とても嬉しくってならない。「んっ……ふぅ、あ……」 軽くワタシが口を開けると、浩二さんがすかさず舌をねじ込んできた。待っていたかのような動きにまた恋しさが募る。(あぁ、好き。ホント好き、めっちゃくちゃ好きっ) 舌を絡ませながら頭の中はそんな言葉でいっぱいになる。口の端からは涎が溢れちゃうし、振り返ったままの体勢はちょっと腰が痛くなるが、それでもキスがやめられない。「甘いな、サキュバスだからなのか?それとも……女性の口は、皆……」 「……え?」 「いや、何でもない。——あぁ……すっかり溶けて可愛いじゃないか」 ワタシの頰を右手でそっと撫で、彼の左手が下へと伸びていく。浩二さんが軽く脚を開くと、その脚に座るワタシの脚まで引っ張られ、開脚させられてしまった。「は、恥ずか——」 「サキュバスなのにか?」 うぐっと声が喉で詰まる。 確かに、確かにその通りだ。サキュバスたるもの、エッチな行為は自分から率先してガンガンおこない、それこそ乱行パーティーだってなんのその!な種族なのに……なのに、どうやらワタシにはそんな資質は微塵もないようだ。「……ウルカはココも綺麗だな」 そう言って、浩二さんがワタシの真っさらな陰部に指を添える。もうソコは随分前から濡れに濡れ、蜜が滴り落ちていた。此処が浴室でなければ、シーツを汚してしまって申し訳ない気持ちに苛まれていたかもしれない。 くちゅりと音をたてて、浩二さんの指が陰裂を割って入り、膣壁の入り口付近を指の腹で撫でる。そのたびに水音がたち、狭い浴室内に響いた。「すごい濡れているな。柔らかいし……まぁ、そう、だよな。お前
last updateÚltima atualização : 2026-08-15
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【第25話】『瀬田浩二』という名の災難(ウルカ・談)

「……またイッたのか?『愛い奴』っていうのは、ウルカみたいな娘の事を言うのだろうな」 体から力が抜け、背中を浩二さんの胸に預けてしまう。 ダメだ、サキュバスらしい事が何一つとしてしてあげられていない。口淫とか手淫とか、胸やお尻があれば、ドコをとまでは言えない箇所すら挟んだりだってしてあげられるのに……上も下もつるぺたなこの本体じゃ、情けないくらい何も出来ない。脚も細くて素股も無理とあってはもう、ワタシには本当に微塵も価値が無いのだという事を思い出し、頭の中に冷静さを取り戻した。 無理に体を動かし、浴槽の端に掴まって脚から降りる。「どうしたんだ?」 不思議そうな顔をする浩二さんと向かい合い、そのままの状態で彼の脚に座り直すと、ニヤッと笑われ、「——あぁ、コレが欲しいんだな?」と嬉しそうに言われた。 ここでサキュバスらしくビシッと淫猥な台詞なりポーズなりが出来たらカッコイイのに、性格的に無理だったワタシは、そうだと頷いて答える事しか出来なかった。 浩二さんの首に腕を回し、ギュッと抱きつく。 水の滴る体からは、ボディーソープの匂いなんだろうか?柑橘系の香りがして心地いい。「お嫁さんに……し、して下さい」 陰部を浩二さんの怒張の切っ先に自ら当て、恥ずかしさを押し殺しながら言ってみた。これがワタシの限界です。情けないけど、性格なんかそうそう変えられないわ。「じゃあ遠慮無く」と言うが早いか浩二さんがワタシの腰を掴み、体を無理に下へと落とした。膣のナカへ一気に彼の怒張が入り込み、最奥まで強引に穿つ。膣壁が無理矢理こじ開けられ、ギチギチという音が頭の中で聞こえた気がした。 それと同時に腹部へと刻まれる、婚姻の証。それは薔薇のように紅く、ワタシの子宮のある辺りに現れ、蝙蝠の翼を広げたみたいな柄をしていた。「あぁ……コレでやっと、ワタシは——」 婚姻関係を結べた事で、やっとサキュバス本来の力を取り戻していくのを感じる。この先は彼から魔力をもらい放題だという事実も、ワタシへ安堵を与えてくれた。 ワタシとは違い、浩二さんの方の証はとても小さく、『貴
last updateÚltima atualização : 2026-08-16
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【第26話】『瀬田浩二』という名の災難 (ウルカ・談)

 はぁはぁと肩で息をしつつ、浩二さんの筋肉質な胸に縋りつく。シャワーを浴びていたからなのか、汗なのか、水の滴る肌がひどく熱い。「もう動いていいよな?」 「……は、はい」 イッたばかりではあるが、早くナカに浩二さんのくれる快楽が欲しい。淫楽や歓楽でワタシを満たし、もっと愛して欲しい。(この刹那が永遠に続けばいいと、浩二さんも……想って——) 力の入らない体を無理に動かし、彼の頰にキスをする。啄むようなキスをしながら、首筋や鎖骨、胸の先を小さな舌でなめていくと、浩二さんが息を荒げながらワタシの腰を前後に揺すって膣壁を優しく擦り始めた。それにより、じんわりと感じる快楽が気持ちいい。(浩二さんも、胸を舐められて気持ちいい?) 恐る恐る上に視線をやると、渋い顔と目が合ってしまい、ワタシは慌てて視線を逸らした。 き、気持ちいいのか、嫌なのかわからない。 でも拒否はされていないから嫌いではないのかな? んー……困った。 そう思っていると、ワタシの体を揺する動きが段々と早く、そして独りよがりなものに戻っていく。最果てを目指す激しい動きに翻弄され、ワタシからの愛撫が完全に中断させられる。 腰を掴み、上下に揺すられ、脳髄に悦楽が響く。「あぁぁ!うあ!ひゃんっ——」 『甘い』というには程遠い声が口から出てしまう。子宮までも彼の怒張で直接突かれるに近いくらい深い挿入を繰り返され、また絶頂が戻ってきた。胸の尖りが疼き、自分で触れてしまいたくなる。でも恥ずかしい、なのに触れてももらいたい。仕方なくワタシは自ら浩二さんの逞しい上半身に体を擦りつけ、自分の胸の尖りを刺激してみた。「自分から胸を擦るとか、いやらし過ぎだろ。何処で覚えてきたんだ?……いや、言わないでくれ。知りたくもない」 最後は吐き捨てるように言われ、穿つ動きが更に雑になる。それでも陰部が気持ちよくって、声が我慢出来ない。「欲しいのか?気持ちいいか?好き、なんだろう?」(好きです、浩二さんが好き、一目惚れです、愛してますって今なら断言出来ます!)
last updateÚltima atualização : 2026-08-17
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【第27話】『瀬田浩二』という名の災難 (ウルカ・談)

 その一心でワタシは姿を変幻させる方へ魔力を注いだ。悲しいくらいに貧相だった体がジワジワと大きくなり、胸や腰つき、お尻のラインとが女性らしい凹凸の激しい姿へと変わる。顔立ちもセクシーに、唇だって林檎のような赤さを目指した。「……浩二さん」 姿に見合った美声で色めかしく浩二さんの名を呼び、長い指先で彼の整った頰に触れる。己のナカに挿入ったまま、今尚怒張している屹立をキュッと意識して抱き締め、しっとりとした彼の唇に触れようとしたのだが——「降りろ」と、怒気を孕んだ声で言われ、突然肩をグッと押されてしまった。 「……え?」「早く、俺から、降りろ」「……は、はい!」 声も表情も、ちょっと怖い。 ワタシは慌てて腰を上に持ちあげ、自分で陰部から浩二さんの屹立を引き抜いた。ずるっと抜き出たソレはもう硬さがあまりなく、くたりとしていて元気も無い。吐精したからなだけ、だとは思うが……正直とても残念だ。 もっと続きがしたかったなぁと思いながら立ち上がり、背筋を正して一歩下がる。 すると浩二さんはワタシの方など目もくれず、シャワーを浴び始め、汗を流し終えると、さっさと浴室を出て行ってしまった。(……どうしたんだろう?急に冷たくなったけど) 浴室と脱衣場を区切る扉を開けて、彼の様子を窺うと、浩二さんはもうラフな格好に着替えを済ませていた。そんな彼と目が合った途端、目の前にバスタオルを差し出される。「ありがとう、ございます」 小声で礼を言い、ソレを受け取る。 水気はタオルで拭き取り、髪などはもう変幻の魔法でパッと乾いた状態にすると、浩二さんがワタシの頭から男性モノの水色をしたシンプルな柄のTシャツを無理矢理かぶせてきた。 彼シャツならぬ、彼Tシャツ姿になったが、腕が通せていないせいでかなり不恰好だ。でも浩二さんの服だと思うとちょっと嬉しい。 軽く頬の緩むワタシの肩を背後から片手で抱き、歩くように促される。 どこに行く気なのだろうか?せめてTシャツの袖に腕を通してからにしてもらえると有難いのだが、浩二さんは止ま
last updateÚltima atualização : 2026-08-18
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【第28話】カフェにて・前編

 サキュバスであるウルカが浩二の部屋を訳もわからぬまま追い出された日の翌日。 カフェの一角で、彼女は猫のラテ・アートとにらめっこをしたまま思考の海を彷徨っている。昨夜の出来事が頭から離れず、この先どう行動していいのかわからない。(最中で何か失敗した事でもあっただろうか?) 自らの発言や行動を振り返るが、『コレかな?』と思い付くような点など、ウルカには皆無だった。自分の思うままに行動したとはいえ、精一杯頑張ったのだから。 たわわな胸の下で腕を組み、『んー』と唸りながらカップを見詰め続けている彼女は今、周囲の男性陣の視線を独り占めしているのだが、その事にウルカは微塵も気が付いていない。 金色の美しい髪が端正な顔を少しだけ隠し、シトリンの様な瞳は思い悩んでいるせいかとても哀愁を感じさせる。大きな胸は別れ際にもらったTシャツの上からでも張りがあって、細い腰までのラインとの差で余計にサイズアップして見える。長い脚はスラリと真っ直ぐと伸びていて、背筋までも綺麗だとあっては、『見るな』という方に無理があろう。「初めてだな、お前がそんな姿をしているなんて」 突然言葉をかけられ、ウルカはカップから視線を上げ、声のした方へ顔をやった。「兄さん!久しぶりね」 その言葉を聞き、今度は彼女へと声をかけた男の方に、側に腰掛けていた人達の視線が集まった。 ウルカによく似た容姿をしている者がそこには居るが、どう見ても『兄さん』と呼ばれるような姿はしていない。身長がどう見ても『兄』じゃないくらいに低いため、一同が揃って『あぁ、言い間違えか。日本語が不慣れなんだね、可愛いなぁ』と口元を緩ませていた。「久しぶりだね、ウルカ。何年ぶりかな」 「んー五年ぶりくらい?」 「まだそんなもんだったか」と答えながら、ウルカの双子の兄であるカシュが彼女の対面に座る。手に持っていたアイスコーヒーをテーブルに置き、一息つくと、ウルカの姿をまじまじと見る。そしてカシュは今回の呼び出し理由を推測してみることにした。 サキュバスやインキュバスは美貌を誇る悪魔とされるが、実際の本体は、とても醜い化物として生まれてく
last updateÚltima atualização : 2026-08-19
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【第29話】カフェにて・後編

「それで?話はそれだけかい?」 注文したアイスコーヒーを飲みながら、カシュがウルカに問い掛ける。すると彼女は、キュッと口元を引き結び、背筋を正した。 兄はワタシよりも器用で博学だ。 兄ならきっと答えを知っているはず、と彼女は思い、胸の中にある疑問を解消すべく口を開いた。「倦怠期の解消法を教えて下さい……」 正したはずの背中が、言葉を口にした途端、段々と元気なく前に倒れていく。 最初は『ボクの聞き間違いかな?』と思ったカシュだったが、ウルカが項垂れる様子を見て、『——あ。コレガチでの相談だ』と直ぐに悟った。「……待って、ウルカが結婚したのはいつなの?」「昨夜だよ」 「……倦怠期は、いつきたの?」 「結婚して、五分後くらいかな」 ウルカの言葉を聞き、カシュは『ヤリ逃げされたかー!』と叫びたい気持ちを胸の中に無理矢理押し込んだ。 額に手を当て、天井を仰ぎ見る。可愛い妹相手にヤリ逃げした犯人を殺したい衝動を抱いたが、相手がウルカの正体を知っているのなら仕方がない行動でもある。『人外だから』 『やっぱり怖くなった』 『そもそも、サキュバス相手に結婚とか無駄だし、無理だろう——』 どれも有り得る話で、どうにもアドバイスが思い付かない。 口出し出来ない立場にある外野達も、『羨ま……いや、夫ぶっ殺す!』と肩を震わせている。コレほどの美人をポイ捨てとか、けしからんだろ!という気持ちでいっぱいだ。「……相手は、どんな人なんだい?」 「高校の先生なの。背が高くて、俳優さんみたいにカッコイイ人だよ」 「……え」(まさか、この辺だとなると、清明高校の先生か?) そう思ったが、カシュは言葉を控えた。「カシュが結婚相手を見付けた気がしてね、様子を見に行った先でたまたま見つけて……一目惚れで、もう彼の事しか考えられなくなって、すぐに行動を起こしたらね、受け入れてくれたの」 ポッと頰を染め、ウルカが顔を手で隠しながら軽く身をよじる。そのたびにサキュバス
last updateÚltima atualização : 2026-08-20
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