「鉱山で必要とされる動物?」 うん、と頷いた俺に、ヤガリくんは考え込んだ。「……う~ん……馬やロバのような……それでもう少し小柄な生き物がいればと何度も思ったが……」「小柄な生き物?」「そう、これくらいの」 頷いた俺にヤガリくんはこのくらい、と、そう身長の高くない俺の胸辺りを指した。「おれたちは鉱山を掘るだろう? 鉱山と言えばトロッコと思われるだろうが、あれは設置するのに手間と時間がかかるんだ。しかも鉱脈が尽きれば廃線にするしかない。労力の無駄遣い。だから、頑丈で荷を運べておれたちドワーフも操れる動物がいれば……と思った」「ふぅん……」「だが、鉱山には餌となる生き物がいないし、水も少ないから、そう都合のいい動物はいないんだ」「餌か……」 今度は俺が考える番だった。「鉱山で一番出るのは何なんだ?」「一番出る……それなら土や石だ。深い鉱脈を探すにも、鉱石を掘るにも、大量に土や石が出る。トロッコは掘って出た土や石を運び出すためにも使われたんだ」 ……何か見えてきた。 餌は土や石で……重労働に耐える筋力……渇きに強くて……ドワーフの命令を聞けるほどには賢くて……コボルトを蹴散らせる程度の戦闘力があって……。「馬みたいに四つ足がいい?」「そうだな、確かに獣は四つ足が一番多いな」「見た目は綺麗なのカッコいいのどっち?」「キレイもカッコいいも鉱山の中で働かせる生き物に必要じゃないぞ。頑丈で荷を運びやすい体型なら何でもいい……って、さっきから何を」「いや、無窮山脈のラスト・モンスター対抗策を」「動物の話から何がどうしてそうなった」「コトラを見て思ったんだけど、ラスト・モンスターは要するに錆を食うんだよな」「ああ」「つまり、鉱石や金属の武器じゃなければ大丈夫なんだよな」「……要するに……己の爪や牙を武器とする獣なら、と?」「うん、でも、生き物である限り餌がなくなったら飢えて死ぬだけだから、あえてラスト・モンスターを餌にするんじゃなくてたくさんある石や土を食べて、ラスト・モンスターやコボルトを倒せるだけの力を持って、鉱山の手伝いができる生き物がいれば、生神や神子がいなくてもラスト・モンスター対策が立てられるわけ」「なるほど……確かにその手はありだな。価値のない土や石を餌とし、荷運びをしてくれて、敵と戦える獣か……」「コトラのおかげ
Last Updated : 2025-12-23 Read more