わたしはお義母様に「ありがとうございます」と微笑んだ。「透子さん、無理はしないでくれよ。身体に障ったら大変だ」高城明人からもそう言われ、わたしは「分かっていますので、大丈夫です。ご心配なく」と答えた。高城家にとっては、わたしたちの赤ちゃんは念願の孫だ。そりゃあ嬉しくない訳がないだろう。なにより将来、この子が男の子だったら、高城ホールディングスの跡を継ぐ可能性だってある訳だし……。高城家にとって、この子は貴重な子供だってことだ。「そうか。ならいいんだがね」「父さん。透子のことは俺がちゃんと見てるから、心配しなくても大丈夫だって」そんな会話を聞いた藍が口を開くと、藍の父親は「しっかり守ってやるんだぞ、藍。お前は父親になるんだからな」と釘を刺していた。「分かってるよ。心配するなって」そんな親子の会話を聞いていると、なんだか家族になれるのか不安になる気がする……。「透子さん。何かあったら、いつでも遠慮なく言ってね?力になるから」「はい。ありがとうございます」 妊娠中のわたしは、こうして出産までみんなに支えられていくんだな……と、この日わたしはつくづく実感した。「透子さん、今日は来てくれてありがとう」「こちらこそ、今日はごちそう様でした。ありがとうございました」「また来てね。透子さん」「はい。ぜひ」食事を終えたわたしたちは、自宅へと帰宅するために家を出た。「透子、色々と悪かったな」「え?なんで謝るのよ……?」藍が謝るなんて、珍しい……。「親父のことだよ。さっきのこと、気に障ったならすまない」「ううん。……別に平気だよ」そんなこといちいち気にしてても、仕方ないしね。「そうか。透子は強いんだな」「……強くなんてないよ」強い訳、ないでしょ……。本当はとても心細いし、とても不安なのに。それでも頑張りたいと思うのは、わたしが母親だからだ。この子を産みたいっていう、その気持ちだけがわたしを突き動かしているんだと思う。「透子、不安になる気持ちも分かる。だけど大丈夫だ。 俺が透子のこと、必ず支えるし、必ず守るから」藍のその言葉は、わたしを信じることにする。 この子の父親は、藍だから。 「……うん。支えてよ、ちゃんと」「当たり前だ。透子は、何があってもこの先も俺の妻なんだから」藍はわたしの手をぎゅっと握りしめる。「そう
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