2人は東口側の館内階段前に立つ。「西口の非常口はここから真反対の位置だから、2階を突っ切って行かないといけないんだ。」悠が階段を登りながら説明する。美咲は頷きながら深く息を吐いた。「ふぅ〜…分かった。暗いから足元気を付けて行こう。」「おう。」(何も起こりませんように…)美咲は強く願った。ポスターの七不思議通りだとしたら、次は、『溺死した生首…』絶対に見たくない…"溺死"って事は、水がある場所さえ通らなければ良いのかな…。美咲は次に訪れるであろう怪異に身構えるように階段を登った。階段を登りきった美咲と悠は通路に進んで2階フロアをゆっくりと覗きこんだ。2階フロアは、1階よりさらに静かだった。壁の案内板には『2F:ペットショップ・熱帯魚/楽器店』青いライトが揺れる一角がある。早速避けたかった水がある場所を通る事が分かった美咲は、愕然とした。「……嫌な予感しかしない……」「俺も。」「多分…次の…七不思議の“溺死した首"のやつ……水がある場所だから…熱帯魚コーナーかな?」「…もう、美咲!嫌な推理しなくて良いから!!」「ごめん、つい…って、悠は見えないじゃん!」「想像するだけで怖いの!溺死とかヤバいだろ…」2人は東口側から西口に向かってドキドキしながらも確実に歩みを進めた。ペットショップの前に差し掛かった。日中では犬や猫が展示されるガラスケース前を心なしか早く歩く。視線はなるべく前を向いていた。小動物コーナーの奥は水槽が並んでいて薄く青い光が廊下の床を照らしていた。水槽エリアは冷えたように静かで、魚の姿はどこにもない。(熱帯魚コーナーだ…)美咲と悠は顔を見合わせた。2人は横目で水槽を見た。水だけが、ゆらゆら……ゆらゆら……と揺れている。「ねぇ、悠。魚…一匹もいないよ……」「…あぁ、おかしいよ。犬や猫は店内奥に寝させる場所はあると思うけど、熱帯魚はそのままのはずだ。」その時。奥の大きな水槽の向こうに──ぼんやりと人影が立っているのが見えた。「え……従業員さん……?」反射的に店内奥を見ようと店側に体を向けた美咲の腕を悠が掴んで止めた。「美咲!!近づくな。」「…え?!なんで?」「ここの従業員は、俺たち客を残してでも、帰るくらい夜のデパートを避けてるんだろ?魚がいない、物理的なもの
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-01-09 อ่านเพิ่มเติม