久保田が表に返した書類。 それには、何枚かの写真が印刷されていた。 「──これは?」 もみじは、その写真を良く見るためにテーブルに前のめりになる。 そして、写真に映っているのがどうやら飛行機の機内である事。 映っている男女2人が、もみじの良く知った人物である事が分かり、驚きに目を見開いた。 「──誠司と、胡桃……?」 信じられない、ともみじは声を震えさせる。 こんな場所で。 誰にでも見られてしまう場所で、2人がキスをしている場面がしっかりと写真に撮られている。 そして、SNSで拡散されているのだろう。 2人を「バカップル」や「恥も外聞もない夫婦だ」と書かれている文章も写真と一緒に乗せられている。 「……このお2人は、新島さんの夫・新島 誠司さんと、新島さんの妹さんである嶋久志 胡桃さんでお間違いないですね?」 「──っ、はい……。間違いなくその2人です」 こくり、ともみじが頷き答えた事で、久保田の表情が硬くなる。 「……この写真は、夫・誠司さんの不倫の証拠として十分有効です。それと、どうしてこの2人が同じ機内にいるのか、理由はご存知ですか?」 「それは……。妹の胡桃は、デザイナーの卵でして……。今回、海外にデザインの勉強のために渡航しました。そして、夫の誠司は胡桃のサポートと支援をする、と私に。……だけど、夫は海外出張と言う名目で渡航しております」 「なるほど……。実際は不倫相手と一緒に過ごす事が目的なのに、妻の新島様には仕事と嘘をつき、渡航したのですね。その証明は出来ますか?」 「もちろんです。夫が私に食事や着替えの手配をしろ、と言ってきた時に仕事で出張していると言う文言も入っていたと思います……!」 「──!それを見せていただいても?」 久保田の言葉に、もみじは頷くと慌ててバッグからスマホを取り出し、誠司からのメールを呼び出してスマホを久保田に見えるようにテーブルに置いた。 「ありがとうございます、拝見いたします」 久保田は真剣な顔でメールの文章を読むと、すぐに顔を上げてもみじに問う。 「ホテルの住所も記載されていますね……。こちらの文章、私の方でコピーを取ってもよろしいですか?」 「え、ええもちろんです!必要なものがありましたら、すぐに表示します!」 「ありがとうございます。一先ずこちらだけで大丈夫ですよ。
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