叔母の言葉に、『まだ母とあの人は関係ないんだ。』と思い、ほっとした。もしかしたら今世ではあの人たちと家族にならずにすむかもしれない。母もあんなに窶れて療養に追い込まれる事もなく、健康なままで本当の父と幸せになれるかもしれない。凛華はどんどん気持ちが高揚していくのを感じた。「凛ちゃん、やっぱり様子が変よ。具合が悪いなら別の部屋で休みましょう。」祖母の華織が心配して声を掛けてくれるが、母から目を離すわけにはいかない。「だいじょうぶ。ここにいます。」ふんすっと荒い鼻息を一つ吐いて、組みきれない腕を組み、口を一文字に引き締め母の方を見つめ始めた。華織と清麗は首を傾げお互いに意見を求めるように顔を見合わせたが、訳が分からず首を横に振った。いつもはおっとりしている凛華がなぜか何かに意気込んでいる。本人の真剣さは伝わるのだが、何だか可愛い。仕方がないので、暫く見守ることにした。少しして、颯生と彩愛がやってきて、凛華の様子を見るなりくすっと笑った。颯生が「凛ちゃん、お誕生日おめでとう。今日は何かご機嫌斜めなのかい?」と声をかけると彩愛も、「私達がいなくて寂しかったのかしら?」と笑顔で顔をのぞき込んできた。凛華は張り切りすぎていたことに気づいて、慌てて腕をほどいて表情を戻し、照れくさそうに返事をした。「なんでもないです。ありがとごじゃます。」あっ、噛んだ。凛華はかなりちゃんと話せるようになっているが、驚いたり慌てると幼児の言葉になってしまう。颯生たちも叔母たちも思わず笑ってしまい、彩愛は 、「やっぱり凛ちゃんは可愛いわぁ。」と頭を撫でてくれた。そんなやり取りをしていて母から少し目を離しているうちに、いつの間にか和真が母と話をしている姿が目に入った。驚いてまた母たちの方を見ていると、和真が母に飲み物を勧めて母がそれを飲んでしまった。!まさか…。前世で時折読んでいた小説にあった母の危機!?思わず椅子から飛び降りた。颯生が、「凛ちゃん、どうしたの?」と驚いた。彩愛は耳元で「お手洗いに行きたくなった?」と尋ねてくれた。取り敢えず今は母に変化はなく、和真も母から離れて行った。考えすぎかと思い直して、「ちょっとびっくりしただけです。だいじょぶです。」と言って座り直そうとした。すると、素早く颯生が抱き上げて座らせてくれた。「お
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