深夜、1時過ぎ。 0時を少し超えたくらいまでは、子供達の笑い声がまだ聞こえていた。 だが、暫くしたら子供達の遊ぶ声も消え、既に眠ったのだろう、と言うのが分かる。 少し前まではまだ向かい側の部屋に電気が着いているのが見えたが、それも今はもう消えて暗くなっている。 「──もう、みんな眠ってしまったのね」 音羽は1人で過ごす別荘の中でぽつりと呟く。 リビングのテレビを付けているから静かではない。 だが、窓を締め切り、カーテンも締め切ってしまっていると広い空間に1人。 とても寂しく思えてしまって。 「蓮夜、大丈夫かな……」 音羽がぽつり、と呟いた瞬間。 外から車のエンジン音が聞こえてきた。 「──帰ってきた!?」 音羽が立ち上がり、パタパタと裏口に向かう。 すると、静かにドアを開ける音が聞こえ、歩いてくる足音が聞こえた。 電車ロックの解除音が聞こえ、扉を開けて入ってきたのは伏見で。 音羽は満面の笑みで伏見を出迎えた。 「蓮夜、お帰りなさい」 「──音羽?起きてくれてたのか?」 伏見は疲れたような様子だったが、音羽の顔を見るなり表情が明るくなる。 「ええ、蓮夜が帰ってくるの待ってたんです。大丈夫だった?お疲れ様」 「ありがとう」 ふ、と音羽が伏見の顔から下に視線を下ろした時。 伏見が着ている薄い水色のワイシャツに、赤黒い染みが付着しているのが見えた。 それは、血液にも見えて──。 それを目にした瞬間、音羽の顔は真っ青になる。 「れ、蓮夜……っ!怪我を……!?」 「──え?ああ、これは違う。俺の血じゃないから大丈夫だ」 慌てる音羽に、伏見はけろりと答える。 そして血を音羽に見せないようにワイシャツを手早く脱ぐと、くしゃくしゃに丸めてくず入れに捨ててしまった。 「ほ、本当ですか?本当にどこにも怪我をしていない?」 おろおろと伏見の顔を見上げる音羽に、伏見はイタズラを思いついたように口角をにんまりと上げた。 「ああ、そんなに気になるなら音羽が俺の体を隅々まで確認してくれ。どこにも怪我なないかって」 こう言ったら、音羽は真っ赤になって「馬鹿!」と言うだろうか。 そんな返答を予想していた伏見だったが、伏見の予想を音羽は裏切った。 「分かりました!怪我がないか、確認します!」 「──は?」 ◇ 場所は、浴室前
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