千雪は咲夜にニュースのリンクを送ってきた。そこには、この数日間の千暁と咲夜が一緒にいる様子を写した写真が並んでいた。二人が病院に出入りする姿、同じ屋敷に出入りする姿、さらには荻野家の本家にも連れ立って出入りする姿まで収められている。記事の内容は、これまでの千暁のインタビューや咲夜を擁護する発言と結びつけ、「荻野家の御曹司はついに意中の女性を射止めたのではないか」と憶測を呼ぶものばかりだった。だが、咲夜と千暁の交際報道は、それほど大きな話題にはなっていなかった。というのも、それ以前に、晴南が見知らぬ女性と深夜に寄り添ったまま緊急搬送されたというニュースが大きな注目を集めており、その騒ぎの勢いは咲夜たちのほうまで及ばなかったのだ。千雪が連絡してきたのは、この話題を取り下げるべきかどうかを咲夜に確認するためだった。咲夜はそのまま記事のリンクを千暁に転送した。目を通した千暁は言った。「灰原に頼んで記事を下げさせる」「必要ないわ」咲夜は穏やかに制した。「このニュースもそこまで話題になってないし、今までだって私たちについて書かれたことは何度もあったでしょう?わざわざ削除する必要はないわ。それに、私たちの関係はいずれ公になることだし」以前から彼女は言っていた。無理に隠す必要はない。流れに任せればいい、と。こうして少しずつ人々の目に触れていけば、世間も徐々に受け入れてくれるはずだ。咲夜の言いたいことを理解した千暁は、小さくうなずいた。彼女が「必要ない」と言うのなら、自分もこの件にはもう手を出さない。咲夜の考えは、何よりも尊重したかった。咲夜も千雪に返信した。【気にしなくていいわ】すると千雪から、【森崎風一がどうしても退院すると言い張っていて、森崎晴南も彼と同じ病院に転院したそうです。着いた途端、森崎風一に杖で何発も叩かれたみたいです】という返信が届いた。咲夜は、【白羽洸のほうは?まだ動きはないの?】と尋ねた。ここ数日、咲夜はずっと千雪に洸の動向を追わせていた。金を受け取って以来、洸は完全に姿をくらましている。峯という男は、おとなしくしていられる性格ではない。静香からいくら金を受け取ったのかは分からないが、今は狂ったように洸の居場所を探し回っていた。咲夜は洸に手を貸し、峯が洸を見つけられないよう情
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