とっくに夕食の時間は過ぎているというのに、皆まだここで通知書や提訴について話し合っていた。凛は尋ねる。「夕食は私がご馳走します。皆さん、食べられないものや苦手なものはありますか?」海斗は彼女を見て言った。「外で食べよう」凛も頷く。確かに、そうだ。戻ってから準備をするのは手間がかかるし、何よりみんなを空腹で待たせてしまう。拓海に至っては、空港から直接会社に駆けつけてきたのだから。海斗もまた、凛に料理を作らせることが大変になってしまうのではないかと案じていた。海斗が「そうだな」と答え、こう続けた。「俺の苦手なものは知っているだろ?」凛は頷く。すでに日和から聞いていた。海斗が他のメンバーに視線を向けた。「お前らの好きなものでいい」そう促されると、謙介と拓海も遠慮を捨て、特に苦手なものはないと伝えた。凛は先日、翼の誕生日祝いで使った個室の料理屋を思い出す。静かで落ち着いていて、味もなかなかだった。彼女はさっそくその店を予約した。凛は海斗の車に乗った。普段は海斗の車に同乗する拓海だが、謙介を一人にはしておけないという名目で、今回は謙介の車に回った。店へ向かう道中、凛の携帯に日和から連絡が入る。「凛さん!教授に論文大丈夫だって言われました!」日和が飛び上がって喜んでいる姿が目に浮かび、凛は小さく笑った。「夕飯は食べた?」「まだです」と、日和はお腹をさすりながら答える。「私もお腹空いたところなので、これから何か食べに行くところでした」「じゃあ、こっちにおいで」と、凛は通話を切り、料理屋の住所を伝えた。ついでに、どんな面々がいるのかも、メッセージで伝えておく。全員顔見知りだ。日和は、センチュリーに乗ってすぐに駆けつけた。それを見て海斗が問いかける。「どうしてこの車を選んだんだ?」日和は悪戯っぽく笑う。「凛さんの友人として一生そばにいるって誓ったから!」そう言って日和は、凛が自分の車を登録してくれたことを思い出し、一人でにやけていた。得意げな様子の日和を見るに、何やら自分には内緒の秘密があるらしい。海斗が凛に視線を向けると、日和は即座に凛を引き寄せながら小声で言った。「この車のこと、お兄ちゃんに言わないでくださいね!取られちゃうから!」凛はいまいち理解ができなかった。「とにかく!お
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