「お父様、お母様!お久しぶりですわ」 「今日は我々も出席せねばならないからね、ティナに会えるのを楽しみにしていたんだ」 「もう、あなたったら。お父様はティナに会えるからって朝からソワソワしてたのよ」 「ふふっ、私も嬉しいです!」 両親とこういった場で一緒になる事は初めてなので、私の方が浮かれてしまったのかもしれない。 ドミニク様のお邸に移り住んでからは手紙のやり取りしかしていなかったので、懐かしい2人に顔が緩んでしまう。 「何か不自由な事はないかい?」 「私がいて、そんな事になるはずがないだろう」 「ドミニクは気が利かないから、ティナが寂しい想いをしそうで心配なんだ」 「君の中の私はどういう人間なんだ」 お父様とドミニク様は相変わらずのやり取りをしていた。 二人とも本当に仲がいいのね。 お母様も同様に笑顔で2人を見守っている。 ふと視線を感じてその方向を見ると、フェンデルバーグ公爵がこちらを見ていた――――視線の先はドミニク様でもお父様でも私でもなく、おそらくお母様。 閣下とお母様の間に何があったかは分からないけれど、あの目……食い入るような、舐め回すような目線に背筋が粟立つ。 お母様は気付いていらっしゃらないようだけど、王太后陛下が現れたら早めに王宮を後にした方がいいと伝えてみようかしら。 私たちが各々会話している間もヤヌシュはあまり話に入ってくる事はなく、ナタリア嬢がディクセル王太子殿下に頑張って話しかけていたけれど、王太子殿下も対応がお上手なので笑顔でそつなく対応していたのだった。 そこへ王太后陛下がやってきたとの一報がホール内に響き渡る。 王族の方々はその場を後にし、王太后陛下の元へと戻っていったのだった。 階段を数段上った壇上に王族の皆様が並び、王太后陛下を中心に左右に国王陛下と王妃殿下、ディクセル王太子殿下、シェリアン王女殿下が並ぶ。 そして新しいグラスをもらい、乾杯が行われる運びとなった。 「皆の者、よくぞ来てくれた。私の容体が思わしくない中、この国を支え、尽力してくれた事に礼を言う。この国は諸君らの、そして民のものだ。我々はそれを見守る者に過ぎないというのが先王陛下の御考えだった。そのお心のままに、これからも皆が築くこの国の未来をこの老婆にも見守らせてほしい」 王太后陛下の御言葉は力強く、そ
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