とりあえずふたりが付き合っているという証拠写真は撮れた。 正直気分が悪すぎるけれど。 私は深く息をついて、首を横に振って言った。「これでも不倫の証拠としてはまだ弱いんですよねぇ。部屋から腕組んで出てきただけだし」「あー、ホテルとかから出てきたとかじゃないと証拠にならないらしいですね」 そんな東雲さんの言葉に私は黙り込んでしまう。 二十歳も下の子と……ホテル? あー、考えただけで気持ち悪くなってなんども首を横に振ってしまう。 高校生の時に手、出してないでしょうね? SNS見た感じ、怪しすぎるんだけど。 あまりの気持ち悪さに全身に鳥肌か立つのを感じる。 知れば知るほど、郁人が得体のしれないものにみえてきてしまう。 なんで私そんなのと結婚していたんだろう。 これ人生の汚点になるんじゃないかな。 「ホテルかぁ……」 呟いて私は身震いをした。「それはちょっとハードル高いなぁ」「そう、ですね。探偵を雇うのが一番だと思いますが」 それはもっとハードルが高い。だって、そんなお金はないから。 でも何かしらの制裁を彼女にも与えたい。だって私の家庭を壊したんだもの。 郁人だけが背負うのはないと思う。 それにはどうしたらいいんだろう。 そんなの考えてもわからないから、私は東雲さんの方を向いた。「あの、また弁護士さんにお会いできますか?」「えぇ、もちろんです。今日つかんだ写真の事も話して、何ができるのか相談しましょう」 そう優しい笑みを浮かべて言ってくれる東雲さん。 本当にいい人だな。 誰も頼れなくて途方に暮れていたけれど、東雲さんに出会えてよかった。 私も笑顔を作って、頭を下げた。「ありがとうございます」 「あの、有藤さんすごいですね、行動力があって」 そう、感心した様な声で東雲さんが言う。 私は顔を上げて首を横に振った。「え、あ、そ、そんなことないですよ。東雲さんが弁護士紹介してくださったからですよ。それに探偵を雇うお金はないから、自分でやるしかないし」「そう、ですね。探偵を雇うのも高いですし。俺が……」 と言い、東雲さんは言葉を飲み込む。 俺が、何だろう。 何を言おうとしたのかわからなくて、私は東雲さんの様子をうかがう。 彼は私と視線が絡むとハッとした様な顔になり、目をそらして首を振る。 何だか様子
最終更新日 : 2026-08-28 続きを読む