余命一週間のリベンジ二年待ち望んだ心臓移植のドナーは、妻の手配により偽の御曹司、近津行遠(ちかつ ゆきひろ)に横取りされ移植された。
主治医は俺に残された時間はあと一週間だと告げた。
俺は遺体を冷凍保存することに決め、その行遠の所属する研究所に寄付した。
寄付届を書いた日、娘が俺に飛びついてきた。「パパ、やっと叔父様と仲直りしたんだね!」と言った。
両親は「やっと兄弟愛に目覚め、助け合うことを知ったか」と褒め称えた。
妻は安堵したように、「ようやくわだかまりを捨てて、分別をわきまえたのね」と微笑んだ。
俺は静かに笑った。ああ、今回は皆の望み通りになるよ。
近津家の御曹司の座も、何もかも、全部行遠に返してやる。お前ら全員の望みを叶えてやるさ。