英語字幕などへのローカライズを考える場合、直訳の『Did it just shake?』だとやや不自然に響くときがあるから、場面に合わせて『Did you feel that?』や『Was that an earthquake?』のように選び分ける。映像作品の一例として『銀河英雄伝説』のような大規模な衝撃描写がある場面では、観客に即時の認識を促すための短さと明瞭さが肝心になる。字幕は瞬間芸でもあると常々思っている。
昔のあるセリフがふと頭をよぎることがある。『Spider-Man』の伯父さんが放った「With great power comes great responsibility.」という言葉は、劇中のあの瞬間だけでなく、その後の展開全部を背負っているように感じられる。
僕の中で印象的なのは、力を手に入れた若者が無責任な選択をした結果、取り返しのつかない事態になる場面だ。伯父さんの言葉は叱責でも説教でもなく、静かな原理として示される。その場面を見たとき、登場人物の内面が一気に変わり、選択の重みが視聴者にも伝わる。自分が同じ立場だったらどうするかを考えさせられるからこそ、ファンの間でずっと語り継がれているんだと思う。
誰かのために何かをする時、ただ正義感に突っ走るだけでは足りない。伯父さんの名言は、若いヒーローが成熟するきっかけとして機能している。それが好きで、今でも作品を観返すたびに胸に刺さるんだ。