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『ブレイブ・ストーリー』の冒頭シーンで、主人公が異世界に迷い込むきっかけとなった白馬のいななきは、現実とファンタジーの境界線を曖昧にする効果がある。高音で少し電子音っぽく加工された鳴き声が、現実離れした体験の始まりを暗示していてゾクゾクする。
最近観た『紅の豚』の空戦シーンでも、飛行艇のエンジン音と馬のいななきをミックスしたような効果音が使われていて、宮崎駿作品ならではの遊び心を感じた。こういう小さな音のディテールが作品の世界観を深めるんだよな。
『ロード・オブ・ザ・リング』のローハン騎馬隊の登場シーンは、馬のいななきが戦いの前触れとしてドラマティックに活用されている。特に『二つの塔』での夜襲シーンでは、馬の息遣いと共に不気味な低いうなり声のような効果音が混ざり、敵への威嚇としての役割も果たしている。戦場の緊張感を高めるために、あえてリアルな馬の声をデフォルメしたところが音響スタッフのこだわりを感じる。
日本の時代劇アニメ『甲鉄城のカバネリ』でも、蒸気機関車の汽笛と馬のいななきを合成したような独特の効果音が使われていた。和風スチームパンクという設定を音で表現するという発想が斬新で、生物と機械の融合というテーマを効果的に伝えていた。
馬のいななきが印象的な作品といえば、まず『千と千尋の神隠し』を思い浮かべる。白い竜・ハクが馬の姿に変身するシーンでは、神秘的ないななきが異世界の雰囲気を一層引き立てている。あの甲高い鳴き声は、不安と希望が入り混じった千尋の心情を象徴しているようで、何度見ても鳥肌が立つ。
西部劇『荒野の七人』のリメイク版では、オープニングの馬群のシーンで力強いいななきが使われ、荒野の厳しさを表現している。実際の馬の鳴き声を加工したような重低音の効果音が、男たちの決意と緊張感を増幅させていた。意外なところでは『スピリット』のようなアニメーション映画でも、主人公の馬の感情表現として多彩ないななきが効果的に使われている。