特装版の内容は予想以上に凝っていて、手に取った瞬間からコレクター心を刺激された。まず箱自体が専用のスリップケースで、箔押しのタイトルとエンボス加工が施されている。中には豪華装丁のハードカバー本があり、通常版とは別表紙となる描き下ろしのカバーアートが巻かれていた。紙の質も厚手で、見返しには作者のサインを復刻したデザインが入っている。
付属品としては48ページ程度のアートブックが同梱されていて、設定画、未公開ラフ、カバー制作の過程などが高解像度で収められている。さらに、物語の前日譚にあたる短編小冊子がついていて、既存の章と繋がる補完的なエピソードを楽しめる。限定ナンバリング入りの証明書が同梱されていて、コレクション性が高い。
個人的にはカード類も嬉しかった。キャラクターカードセット(厚紙プレス、金縁装飾)と、B2サイズのポスター、金属製のブックマークが含まれていて、本を読むたびに特別感が味わえる。全体として、『
ドレッドノート』の世界観を物理的に体験できる作りで、コアな読者にはたまらない内容だったと思う。