模型作りの資料収集をきっかけにいろいろ調べた経験から言うと、英国内のアーカイブが思いのほか役に立ちます。The National Archives(英国国立公文書館)には戦間期や太平洋戦争期の外交・軍事記録があり、艦艇の写真や捕獲後の記録写真が収められていることがあるので、英語表記で検索してみるといいです。Imperial War Museumsのフォトアーカイブにも関連写真が混じっていることがあり、艦番号や撮影年で絞り込めます。
古い海軍年鑑と海外公文書に当たるのが有効だと感じます。アメリカ国立公文書記録管理局(NARA)は、日本艦艇を撮影した米軍の写真を多数保管しており、オンラインカタログで『NAGATO』や『NAGATO (IJN)』といった英表記で検索すると意外とヒットします。海軍歴史保存機関(Naval History and Heritage Command)やLibrary of Congressの写真部門も米側撮影の艦艇写真を所蔵しており、写りの良い作戦海域別のショットを見つけられることがあります。
手に取るように残された古い図面を追いかけるのは、いつも冒険みたいに感じる。横須賀に保存されている『三笠』そのものが第一の宝庫で、保存館の収蔵品や当時のパーツ、写真アーカイブは復元の出発点になる。私も現地で保存員と話をして、解体修理の記録や復元報告書のコピーを見せてもらったことがある。
国内の公的アーカイブでは国立公文書館に海軍省関連の公式図面や入札書類が残っている場合があるし、戦前の図面や書簡は書誌・史料系の館で見つかることが多い。海外では建造元であるヴィッカース社(イギリス)の社史料や造船所の設計図が重要で、これらはイギリスの地方公文書館や英国国立公文書館(TNA)に所蔵されていることがある。
一次資料に当たる際は、図面のスケールや材質表記、補修・改装履歴を注意深く照合するのが肝心だ。英語資料が多ければ翻訳・専門用語の確認も忘れずに。参考文献としては、概説書の『Conway\'s All the World\'s Fighting Ships 1860–1905』のようなまとまった総覧も全体像把握に便利だった。最終的には現物観察と資料の突合が命だと実感している。