耳に残る旋律と和太鼓の重低音が印象的で、聴くたびに武将たちの駆け引きが頭に浮かぶ。『
戦国ロワイヤル』のサウンドトラックから特におすすめしたいのは、ゲームの空気感をそのまま切り取ったような曲たちだ。ここでは曲名を挙げる代わりに、どんな場面で光るか・どの楽器が効いているかといったポイントを中心に紹介するよ。音作りや編成の好みでピンと来るものを選んでみてほしい。僕は特に和楽器とオーケストラの掛け合わせが好きで、そういう曲に惹かれることが多いんだ。
まずは序盤で聞くとテンションが上がるオープニング系の曲。尺八や三味線のフレーズが高揚感を生み、弦や金管が加わることで戦いのスケール感が出る。イントロの一撃で一気に作品世界へ引き込まれるタイプで、BGMとしても単体で聴くにも向いている。次に激しい乱戦や通常戦闘に使われる戦闘BGM。和太鼓のリズムが前衛を引っ張り、エレクトロニクスやシンセが現代的な歯切れを添えることで、古風さとモダンさが絶妙に混ざる。この組み合わせが好きなら、戦闘曲中心に聴き返すと当時の興奮が蘇るはずだ。
重厚なボス戦や決戦向けの曲も外せない。低域の重みとブラスの圧力、そこに合わさる雅楽的なコーラスやホルンの対比が、緊張感を最後まで維持してくれる。こうした曲は映画音楽的な構成が取られていることが多く、ドラマチックな展開と一体感を求める人にはたまらない。反対に、城下町や拠点画面で流れる落ち着いた曲は、琴や軽やかな木管が中心になって情緒を作るタイプ。日常パートの余韻を楽しみたい時、あるいは作業用BGMとして聴くと気持ちよく耳に馴染むよ。
個人的なお気に入りは、メロディが一度頭に入ると何度もリフレインしたくなる曲と、細かな打楽器の効かせ方がカッコいい曲。イベント限定BGMや特別演出で流れる短めのフレーズも侮れない。音の重ね方やサビの展開が凝っていて、ゲーム内のワンシーンを思い出すたびに脳内再生してしまうタイプだ。サウンドトラック全体を通して和楽器の使い方が工夫されているので、邦楽的なテイストとオーケストラサウンドが両方好きなら必聴だと思う。聴き返すたびに発見がある、そんなアルバムだよ。