空気を読む文化が根付くと、
忖度は自然発生的に増えていく気がする。
職場の上下関係が強いと、上の顔色を伺う行動が学習されやすい。指示が曖昧だったり評価基準が不透明だったりすると、誰もが“当たり障りのない答え”を選ぶようになり、その繰り返しで忖度が常態化する。リスクや失敗を許容しない風土も拍車をかける。結果として本音が出ず、建設的な対話が減るのが辛い。
さらに、報酬や昇進が上司への忠誠や同調を評価する形だと、個人は自己保存的な判断を優先しがちだ。時間や情報が不足しているとき、手早く“安全な選択”をする方が合理的に見えることもある。過去の成功体験が過度に尊重されると、新しい意見はそもそも出にくくなる。
自分の経験だと、小さな配慮が大きな忖度の連鎖になる場面を何度も見てきた。問題意識だけでなく、組織の仕組みを見直すことが欠かせないと改めて感じている。