想い人と一緒に転生したら、彼の叔父と結婚することになりました川瀬家との縁談が決まったその日、私は両家の取り決めをきっぱりと断って、迷わず川瀬家の叔父・川瀬順仁(かわせ よりひと)を選んだ。
場はどよめいた。
東都では、月野家の令嬢・月野雪菜(つきの ゆきな)が川瀬承太郎(かわせ じょうたろう)を慕っていることは、誰もが知っていた。
恋心を抱き始めた頃から、私は「承太郎以外とは結婚しない」と公言してきた。十年ものあいだ彼の後を追い、自分を見失い、彼の言葉に逆らう勇気もなく、彼の望むままに生きていた。
前世、私は望み通り承太郎と結婚した。
だが挙式当日、門の外で彼に拒まれ、胸元にナイフを突きつけられ、こう言い放たれた。「俺が愛し、結婚したいのはずっと柔美だ。門をくぐりたければ、棺桶に入って来い」と。
月野柔美(つきの よしみ)は私の実の妹。川瀬家が彼女を認めず、彼は私との結婚を強いられたのだ。
それでも結婚後、彼は柔美に似た女を探し続け、公然と愛情を示した。
愛人たちが私を辱め、踏みにじるのを、彼は黙認した。
妊娠中、私は階段から突き落とされ、母子ともに命を落とした。
転生した今生、私は彼から遠ざかり、むしろ彼と柔美を結ばせようと決めた。
ところが意外にも、川瀬家が縁談に同意したその日、彼は狂ったように取り乱した。