甥っ子が私の家をタダで奪おうとしてきたので、全力で撃退してみた!
全額で家を買った後、親戚たちが引越し祝いの宴を開いてくれることになった。
宴も半ば、突然、甥がこんなことを言い出した。
「おばさん、一人でこんな広い家に住んで何するの?俺、もうすぐ結婚するんだよ。これは一生に一度の大イベントだからさ、この家を俺に譲ってくれよ!いいから、名義変更の手数料くらいは俺が出すからさ!」
「は?」
思わず声を上げた。
「頭おかしいんじゃない?」
それを聞いた彼の母が横から口を挟む。
「何よ、咲さん!どうしてそんな失礼なことを言うの?翔がこの家で結婚するなんて、むしろ咲さんにとっても喜ばしいことでしょ?こんな縁起のいい話、普通の人なら感謝するわよ!」
母親と息子は口々に勝手なことを言い放つ。
「明日がちょうどいい日取りだね!朝から不動産の名義変更に行こう!ほら、必要な書類を用意して!」
当然のように命令口調だ。私はきっぱりと断り、さらに一言。
「正気じゃないでしょ、あんたら」
その瞬間、翔一家の顔色が変わった。逆上した彼らは新築の私の家に押し入って、好き放題に壊し始めた。破壊の音を響かせながら、茜がほくそ笑む。
「ほら、こうでもしなきゃ分からないでしょ?警察を呼んでも無駄よ、証拠なんてないんだから」
「……残念でした。私、この家に引っ越した初日に、全部の部屋に監視カメラを設置してるんだけど?」
彼らの暴挙を見ながら、私は冷静にそうつぶやいた。