去る前に愛を言わないで
花曇り切ない恋逆転愛人ひいき/自己中妻を取り戻す修羅場後悔
私は白川清花(しらかわ さやか)。白川知樹(しらかわ ともき)の妻だ。
結婚して三年目、知樹は若い愛人を囲うことに夢中になった。
相手は、須藤優奈(すどう ゆうな)という女だった。
優奈を喜ばせるためなら、知樹はどれほど理不尽な要求でも私に呑ませた。そして私が一つ頷くたび、彼は小切手を一枚よこした。
だから私も、彼にもらった金で、外に大学生の男の子を囲った。
結婚記念日の夜、知樹はベッドの上で私の腰を抱き寄せた。
「今度、優奈の現場でヌードシーンの代役が必要なんだ。
現場には人が大勢いる。あの子は若いし、そういうのを気にするだろ。それに俺も、あの子の肌を他人に見せたくない。
お前ならちょうどいい。そんな体、誰も欲しがらないだろ」
私は枕の下から離婚届を取り出した。
「ちょうどよかった。私のほうも最近うるさくて。離婚しましょう。私も、もうこんな生活を続ける気はないの」