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ヤマトの章 3 前世と今世 3

ผู้เขียน: 結城 芙由奈
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-05-26 13:17:36

「ヒヒーンッ!」

いきなり僕らが乗っている馬が悲鳴を上げ、地面に倒れた。

「うわっ!」

「キャアッ!!」

またがっていた僕たちも激しく地面に叩きつけられる。けれどもそこは草地だったお陰か、何とか二人とも無事だった。馬の脚には弓矢が刺さっている。

慌てて地面に倒れている咲に声をかけた。

「咲! 大丈夫だった!?」

「あ……大和……うん、大丈夫」

——そのとき。

「貴様……よくも我が殿を殺ってくれたな……」

10数人の残党兵士たちが弓や刀を構えて僕らに迫ってきた。

「死ねえ!!」

1人の兵士が矢を放った。

「危ない!!」

咄嗟に前に出たのが咲だった。

ドスッ!

鈍い音が聞こえ、思わず目を見開いた。

「アウッ……!」

咲は呻いて地面に倒れ込んだ。その胸には矢が深々と刺さっている。

「さ、咲……」

震えながら地面に倒れた咲に手を伸ばそうとした時。

無数の矢が僕の方に向かって飛んできて、次々と腕や足、胸に矢が刺さる。痛みというよりは熱い。

僕の背後は崖で下は海になっていた。矢が飛んできて刺さった衝撃で僕の身体は宙を舞い、そのまま真っ逆さまに海へと落ちて行った。

ドボーンッ!!

大きな水しぶきと共に、気付けば水の中にいた。

海の中はとても冷たく、息が出来なくて苦しかった。本来の僕ならこの程度の海、泳げる自信はある。けれども弓矢で撃たれた身体ではとても無理だ。

(咲……。ごめ……ん……)

僕は冷たい海に沈んでいき……そして、死んだ——

****

 次に目が覚めた時は、僕は何故か薄暗い箱の中にいた。

(あれ? ここはどこだろう?)

しゃべったつもりが、何故か出て来る声はキャンキャンと犬の鳴き声だ。

それに何だか頭もぼんやりとしている。自分が今置かれている状況は気がかりだったが、もうどうでもいいやと思う気持ちになり、ひと眠りすることにした。

 どの位眠っていたのか……僕は酷い空腹感で眼が覚めた。どうにかしてこの箱の中から出て、何か食べないと。だけど僕の身長が足りな過ぎて、どうしても出ることが出来ない。

(誰か、僕をここから出して!)

またしても出て来る声はキャンキャンいう鳴き声。

その時だった。

「え……? 犬の鳴き声?」

聞き覚えのある懐かしい声が聞こえてきた。

あ……この声は咲だ! 咲が生きていたんだ!

僕は歓喜した。そして箱の蓋が開いて覗き込む顔は、やっぱり咲だった。

(咲!
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