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17回裏切られた花嫁は、ドンナになった
17回裏切られた花嫁は、ドンナになった
작가: ロータス

第1話

작가: ロータス
これは、私たちにとって17回目の結婚式になる。これまで16回、彼はそのたびに妹同然に可愛がっているキアラのため、私を式場に一人残して去っていった。

私はロレンツォと並んで祭壇の前に立った。その瞬間、お腹の赤ちゃんが突然、力強く蹴った。

「この子も今日を待ってたんだな」

ロレンツォは笑いながら、私の手を握った。

神父が誓いの言葉を読み上げ始めると、その場にいる全員の視線が私たちに注がれた。

そのとき、電話が鳴った。

また、キアラだった。

ロレンツォの表情が目に見えて強張り、私の手を握る指に無意識に力がこもる。

「切って、ロレンツォ」

私は彼から目を逸らさずに言った。

その瞳には葛藤がありありと浮かび、指は拒否ボタンの上で止まっていた。

やがて電話は自動的に切れた。

私がようやくほっとしかけた、その直後だった。

2度目の着信が入った。

「ヴィッキー」

ロレンツォは声を潜め、つないでいた手を離そうとした。「何かあったのかもしれない。あいつがこんなに何度もかけてくることなんて、普段はないんだ」

私は手を離さなかった。「私たちの子供は、父親が『誓います』と言うのを待ってるの」

彼の表情が一瞬で強張った。まるで火傷でもしたかのように私の手を振り払い、声を荒らげる。「でも、あいつはマルコのたった一人の娘なんだ!」

また、その言葉。

マルコ・ロッシ――ロレンツォの父親を銃弾から庇って命を落としたコンシリエーレ。死の間際、彼が願ったのはただ一つ、「キアラを頼む」ということだけだった。

その一言が、私のすべてを壊してきた。

ロレンツォはスマートフォンを取り出した。そして病院から届いたメッセージを目にした途端、その声が裏返る。「睡眠薬を飲んだって!」

「また睡眠薬?」

私は冷笑した。「先月も睡眠薬を飲んだって騒いでたけど、看護師が確認したら薬のボトルは開封すらされてなかったでしょう!」

「ヴィクトリア!」

ロレンツォは鋭い声で私を遮り、失望したような目を向けてきた。「マルコが死ぬ前に……」

「娘をあなたに託したのであって、私を傷つけるようなことをさせるためじゃない!」

私は手を伸ばし、彼の襟元をつかんだ。「周りを見て!私たちの家族も、部下たちも、まだ生まれていない私たちの子供も!みんな、あなたが『誓います』と言うのを待ってるの!」

3度目の電話が鳴った。

その向こうから、キアラの弱々しいすすり泣きが聞こえてきた。「ロレンツォ……助けて……」

ロレンツォの瞳孔が一気に縮んだ。

「少しは聞き分けてくれ!」

彼は私の指を一本ずつ引き剥がした。まるで理不尽なわがままを言っているのが私のほうであるかのように。「結婚式ならやり直せる。でも命は一つしかないんだ」

なんて聞き慣れた言葉だろう。

16回目の結婚式を中止したときも、彼はまったく同じことを言っていた。

「ロレンツォ!」

私の声が教会中に響き渡った。

けれど、遠ざかっていく彼の背中は、これまでの16回よりもずっと迷いがなかった。

参列席から、ひそひそ話す声が聞こえてきた。嘲笑する者もいれば、同情する者もいる。そして何より多かったのは、こうなることを最初から予想していたかのように首を振る者たちだった。

なぜなら、1回目の結婚式もそうだったからだ。

キアラが突然倒れ、ロレンツォは慌てて式場を飛び出していった。

私はウェディングドレス姿のまま病院まで追いかけた。病室へ着くと、ベッドの上で青白い顔をしたキアラがロレンツォの服の裾に指を絡めていた。

そして私を見た瞬間、その目に一瞬だけ勝ち誇ったような色が浮かんだ。

ロレンツォは私に背を向けていたため、彼女の口元に浮かんだあの嘲るような笑みには気づかなかった。

5回目は、屋敷の裏庭で開かれた小さな式だった。

簡素なドレスを着たまま丸1日待ち続けた。それでも婚約者はとうとう姿を現さず、長老たちに声を潜めて嘲笑された。

「結婚式一つまともに挙げられないとはな」

南ベルディアの老獪な連中は、北ベルディア出身の私に対する侮蔑を隠そうともしなかった。「デ・ルカ家の令嬢がどれだけ優秀だろうと、結局ドンの心一つつかんでおけないんじゃな」

あとになってロレンツォは私を抱きしめ、二度と誰にも君を侮辱させないと約束した。

10回目も、ロレンツォは突然式場を去った。

すると、ロレンツォの若い従弟の一人が食事の席で面白半分に囃し立てた。「兄貴、いっそのこと、ヴィクトリアとキアラを二人まとめて嫁にもらったら?そのほうが、いちいち行ったり来たりしなくて済むだろ」

ロレンツォはその男を一瞥しただけで、そのまま振り返ることなく立ち去った。

けれど、今回はもう待たない。

「結婚式は中止します。これから先も、もう挙げる必要はありません」

南ベルディアの長老たちは一様に目を見開き、これまで私に目を向けることすらなかった先代ドンまで顔を上げた。

「ヴィクトリア様」

神父がおどおどと口を開いた。「もしかすると、もう少しお待ちになれば……」

「結婚式は中止すると言いました」

私はもう一度、はっきりと言った。

先代ドンが目を細める。「ルッソ家の婚礼を侮辱することは許さん」

私は静かにその視線を受け止めた。「でしたら、ご自分の息子を連れ戻して、最後まで式を挙げるよう説得なさってください」

そして私は、誰もが息を呑む中、頭に載せていたティアラを外した。

それはロレンツォの父から受け継がれてきた一族の至宝で、ルッソ家に嫁ぐ花嫁は代々、このティアラを身につけて誓いを立てることになっていた。

「よせ――!」

先代ドンが勢いよく立ち上がった。

けれど、もう遅い。

私はティアラを床へ叩きつけた。

甲高い音とともにダイヤが辺りに飛び散り、その場にいた全員が凍りついた。

背を向けた瞬間、私は今まで味わったことのないほどの解放感を覚えた。

屋敷へ戻った私は、寝室のドレッサーの前に座り、ゆっくりとメイクを落としていった。

ロレンツォから電話がかかってきたとき、受話口の向こうからキアラの楽しそうな笑い声が聞こえた。「ロレンツォ、誕生日を一緒に過ごしてくれてありがとう」

思わず笑ってしまいそうになった。

彼女の演技がどんどん雑になっている。

睡眠薬を飲んだ直後に、今度は誕生日のお祝い?

「ヴィッキー」

ロレンツォの声は何事もなかったかのように穏やかで、どこか私を宥めるような響きを帯びていた。「キアラはもう大丈夫だ。結婚式は2日後にやり直そう。サンタ・マリア教会を予約しておいた。あそこのフレスコ画が好きだって言ってただろ?」

彼はいつだってそうだった。

何でもないことのように「次」を約束する。

まるで、まだ何もかも取り戻せる余地が残っているかのように。

「好きにして」

私はそっけなく答えた。

電話の向こうにいる彼は、私の異変には気づかなかったらしい。少し声を柔らげて尋ねてきた。「そういえば、妊婦健診の結果はどうだった?医者は赤ちゃんに問題ないって?」

私はそっとお腹を撫でた。「ええ、とても元気よ」

ロレンツォは満足そうに笑った。「それならよかった。俺が戻ったら、俺たち……」

「ロレンツォ」

私は彼の言葉を遮った。「キアラの誕生日はもう終わった?」

電話の向こうが沈黙した。

やがて、彼の低い笑い声が聞こえてきた。「ヴィクトリア、嫉妬してるのか?」

私は答えず、そのまま電話を切った。

そして引き出しから航空券を取り出す。

行き先は、北ベルディアのヴァレーノにあるデ・ルカ家の本部。

3日前、手紙と一緒に送られてきたものだった。

照明の下で、手紙に記された華麗な金箔押しの筆記体がきらめいている。

――【お帰りなさい、デ・ルカ家の令嬢】

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