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第16話 「王族すら魅了」

Author: 辻野幸枝
last update publish date: 2026-08-26 06:43:26

 王都大会の舞台裏。特別な空間に、リリィ、セディリオ、そしてミミの三人は招かれていた。

そこに待っていたのは、この国の最高権力者、国王その人だった。

広間の空気は重く、壁に飾られた歴代の王たちの肖像画が、静かに三人を見下ろしているようだった。

国王は、荘厳な玉座に座りながらも、その眼差しは穏やかで、威圧感よりもむしろ知的な好奇心を湛えている。

「異世界から来た者が、わが国の伝統ある麻雀の大会でここまでの実力を示すとは、まことに驚異的だ。君の打ち筋は、我々がこれまで見てきたどの雀士とも違う。それは、ただの技術ではなく、新しい可能性を感じさせるものだ」

リリィは小さく息を飲み、真摯に答えた。

「陛下のお言葉、身に余る光栄です。私はただ、麻雀が好きなだけで……。この国の麻雀に、少しでも新しい風を吹き込めたのであれば、嬉しく思います」

国王は笑みを浮かべる。その表情は、一人の人間としてリリィに語りかけているかのようだった。

「好きという情熱は、技術に勝る力となる。それこそが、君をここまで強くしたのだろう。しかし、国を背負う重責もまた、理解してほしい。君の勝利は、この国の民に希望を与えている。
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