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2.レオナとジル

ผู้เขียน: 神木セイユ
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-04-24 22:43:40

「やっほーーー ! お姉さん ! エール二つお願い ! 」

「かしこまりましたぁ」

 う、凄い煙。と、お酒の匂い。

 なんか想像と違いすぎる。

 ……そういえばギルドに食堂は隣接してるし、独立した酒場に入るのは初めてかも。

 天井が眩しい。

 ここはランプじゃなくて魔石に光の魔法をチャージして使ってるのね……。

 それにしても、この村にこんなに人がいたなんて。

 冒険者じゃない女の子……踊り子よね。凄い……ギルドであんな綺麗な人見たことない。綺麗なドレス……。

「あぁーん。会いたかったぁ〜ん」

 こっちの女戦士が抱きついてるのは男性。胸元まであけたシャツに艶のある短髪。こんな人、昼間の村では見かけないのに……ここでお客さんとってるんだ。

 完全に夜の世界。

「さ、こっちこっち」

「レオナさん、わたし……やっぱりこの空気は……」

「大丈夫大丈夫。

 こいつ、あたしの連れでジルっての」

 ジルも愛想よくわたしを見上げて握手を交わした。

「リラです」

「ジル ! よろしく ! 

 なになに ! レオナ、ギルドで女の子ナンパしたの ? 」

「ばーか。違うよ。

 この子さぁ、掲示板の子だよ。話したらやっぱり境遇がセロと似てると思って連れてきたんだ」

 そう言って、ジルの隣にいた男性を指差す。

 多分、年はわたしと同じくらい。

 曇り空のような銀髪に陶器のような白い肌。着衣はなんの素材か分からないけどオールホワイト。なんだか生命力が儚げって感じに見える。

「こいつはセロ。あたしも知らないんだけどさ。港町で知り合ったんだ。あんたと同じく、記憶ないの。

 ねぇ、こいつと知り合いだったりする ? 」

 セロと呼ばれた白い男性。

 お互いにポカンと全身を見る。

 でも知らない。見たことない人……だよね。

「いいえ。すみません」

「俺も……。そもそも女性は苦手だし……」

 苦手…… ? じゃあ、絶対違うじゃん。目も合わせようともしないもん。

 ピンと来ないし、やっぱり思い出せない。

「流石にそんな偶然はないだろ」

「記憶が無いんだもんなぁ〜。身体の感覚も違うだろう ? でもいいじゃないか、確認するくらい。

 リラ、セロは口数少ないんだけど、何故か狐弦器の扱いだけは達者でね」

 狐弦器。

 大牙狐の髭やしっぽと木で作られた弦楽器だよね ? ……あれ、わたし……。記憶が無いのに、楽器は覚えてるってそんなことあるのかな ? いや、あるよね。自分の装備の素材とか、村に外の魔物の名前とか覚えてるし。

 人に関しての記憶だけ戻らない……。いいえ。他にもうろ覚えの……魔法使いだったこと。これもあやふやよね……なにか法則性があればいいけど、そう上手くはいかないか……。

「この酒場、広いステージがあるからさ。

 あんたと同じくセロも港でグズグズ悩んでて ! 

 特技もあるし、思いっきりデカいステージに立てよ ! って言ってここに来たわけよ ! 」

「ご、豪胆ですねレオナさん。

 セロ……さんは、これから演奏するんですか ? 」

 問いかけに、セロは全く返事しない。

 ジルが頭をガシガシかいて補足してきた 。

「あー。まじごめん。本当に女の子と喋んねぇの」

「そ、そうなんですか」

「そう。うちもレオナどころかギルドの受付嬢とかアイテム屋のババアも全滅。とにかくブツブツ出るらしくて……え ? 」

 ジルの耳元でセロがなにか耳打ちする。

「いや。おめぇ自分で言えよ馬鹿じゃねぇの ?

 あ、あーと。リラちゃん、声が好みだから歌を合わせてやってみないかだってさ」

「う、歌なんか急に無理ですよ ! 」

「だよなぁ。

    セロ、そりゃ断るぜ。初対面で自作の曲に歌詞当てて歌えって……距離感詰めすぎだろ、考えろよ……」

「〜〜〜……」

「……うん。……うん、でもさ。それはお前が天才の部類だからじゃねぇの ? 」

 仕方なさそうにセロは一人、ケースの中から狐弦器を取り出し始めた。

「彼は……。記憶……無いのに弾けるんですか ? 」

「んー。俺らもそれが不思議」

「あいつにとって、余程大切か、磨ききった努力の才能なんだろうね。記憶が無かろうが、死んで肉体が滅びようが、身体が覚えてんのさ。きっとね」

「……そんなことって……」

「あんたにもあるかもよ ? なにか思い出せてない、自分の特技とかさ ! 」

 視野が広がる。

 なぜレオナがここへ誘ったのか、理解した 。

 記憶の糸を辿るのは仲間の存在だけじゃない 。

 まずは自分を知らないと、八方塞がりのままの運命になってしまう。

 それだけは嫌。

 でもそれは仲間探しを諦めて、別な道で食べていけって事 ? そんなこと今は考えられない。何か、心の真ん中に穴が空いた感じ。

 それだけ大事な人がいたんだと思う。なのに探すのを辞めちゃったら……わたし……。

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