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Soul Link ─見習い聖女と最強戦士─
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Author: 渡瀬藍兵

魔法の起源

Author: 渡瀬藍兵
last update Last Updated: 2025-05-19 20:05:03

遥かなる古《いにしえ》、万象が未だ若く、世界が静かな息吹を漏らしていた時代。

人々は、ただひとりの神に祈りを捧げ、その大いなる慈悲に救いを求めて生きていた。

その神は、遍く世界に恩寵を垂れた。

乾いた大地には豊穣の実りを約束し、

日照りの地には恵みの雨を呼び寄せ、

病に蝕まれた者には癒やしの光を、

絶え間なき争いに疲弊した者らには安寧の秩序を。

生きとし生けるものすべてに、その愛は太陽のように等しく、そして深く注がれた。

人々は神の御業《みわざ》に畏怖の念を抱き、心からの崇敬を捧げた。

そして、いつしか彼らは敬愛を込めて、こう呼ぶようになる。

──魔神様(まじんさま)、と。

絶対の庇護者、唯一無二の存在として。

けれど、その永劫にも思われた平穏は、ある日、一人の男によって静かに侵された。

男は、神を信仰の対象としてではなく、飽くなき探求心を満たす「研究対象」としてのみ捉えた。

彼は言葉巧みに神の信頼を騙《かた》り、その聖域へと忍び寄り、ただひたすらに神の奇跡の力を“我が物とする”ことだけを渇望していた。

その心に、一片の|敬虔《けいけん》さもなかった。

その浅ましくも純粋な裏切りの果てに、魔神様は砕けた。

いかなる怒りも、いかなる悲しみも、

その神々しい表情に浮かべることなく、

ただ静かに、まるで積年の役目を終えたかのように、音もなく崩れ落ちるように。

そして次の瞬間、世界が息を呑んだ。

神の聖なる身体は、天と地を覆い尽くさんばかりの凄絶な爆発を引き起こした。

神の体内、その根源からあふれ出た無尽蔵の“魔力の粒子”は、

目に見えぬ風に乗り、色鮮やかな光の雨となって大地へと染み込み、

広大なる海を渡り、蒼穹の果てへと溶け込み――

やがて、世界そのものと不可分に混じり合っていった。

***

永い、永い刻《とき》が流れ。

世界が神の遺した魔力で満たされた後。

その混沌たる力に“適応”し、

新たなる理《ことわり》をその身に宿した者たちが、

静かに歴史の表舞台に現れ始める。

彼らの血は、神の残滓に触れてより熱く滾《たぎ》り、

その肉体は、人ならざる強靭さを獲得し、

そして魂の奥底には、失われた神の記憶の欠片を、

微かに、しかし確かに宿していた。

彼らは、疑いようもなく“人”でありながら、

同時に“人”という枠を遥かに超越した存在へと変容を遂げていた。

この世の理を超えた絶対的な力──すなわち、“魔法”を自在に扱う者たち。

その神より分かたれし力は、世界の法則を塗り替え、

新たな秩序の礎となった。

***

魔法とは、砕け散った神の本質そのものであり、

それは世界に十の明確な貌《かたち》をもって顕現した。

万物を焼き尽くす原初の【炎】

万物を育み流転する【水】

万物を停滞させ絶対零度を現す【氷】

万物を引き裂き罰を与える【雷】

万物を吹き運び自由を謳歌する【風】

万物を支え不動を誇る【土】

万物に芽吹きと循環をもたらす【樹】

万物を断ち切り武具となる【鉄】

万物を深淵に誘い影を落とす【闇】

そして、神の慈悲と奇跡の残照たる【聖】

これら十の属性こそ、魔法の源流であった。

人々は、その力を受け継ぎし者たちを、畏れと、羨望と、そして一抹の不安と共に、こう呼ぶようになる。

──魔人(まじん)、と。

それは、神の力を受け継ぎし、新たなる時代を担う者たちの名であった。

そして、神の欠片たるその力は、

一個の魂が宿せる形もまた厳格に定められていた。

魔人たちは、その生を受けた瞬間から、

この十の属性のうち、ただ一つだけをその身に授かる。

二つの属性を同時に宿す者は、決して現れず。

その理《ことわり》に例外は、世界の始まりから、ただの一度として存在しなかった。

それは、砕けた神が世界に遺した最後の戒律であり、

魔人たちが生まれながらにして背負う宿命でもあったのだ。

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