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第177話

Author: ルーシー
熱で頭がぼんやりしていたせいで、智也の手が伸びてきても、玲奈の反応は遅れた。

身を守ろうとしたときには、すでに彼の手は衣服の中に入り込んでいた。

彼女が抱きかかえたのは自分の衣服だけでなく、智也の手そのものでもあった。

力を込めて振り払おうとした拍子に、彼の手はさらに深く押し込まれ、ちょうど胸の膨らみに触れてしまった。

熱を帯びた掌が、冷えた肌を灼くように焦がす。

呆然とした玲奈は、我に返るとすぐに振り解こうとした。

だが、それより早く智也の低い声が落ちる。

「......玲奈、恥ずかしくないのか?」

顔を仰いだ玲奈の頬は赤く染まり、霞むような瞳はまだ熱に潤んでいる。

智也は視線を落とし、その瞳の奥の濃い黒に引きずり込まれるように見入った。

その瞬間、脳裏にさまざまな光景がよみがえる。

彼女が自分の下で必死に応える姿、腰にしがみつき「智也くん」と名を呼ぶ声――

ベッドの上でしか決して口にしなかった呼び名。

思い出に囚われ、彼は手を引くことすら忘れていた。

玲奈の顔は真っ赤に染まっていた。

彼女は言葉と態度で彼を拒む。

「まだ放さないの?

恥ってものはな
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