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第267話

Author: ルーシー
智也の言葉は、まるで説教のように理屈ばかりだった。

だが陽葵には、その意味がよく分からなかった。

それでも彼女は真剣な表情で、きっぱりと言い返した。

「そんなの違うもん。

パパとママが言ってた。

玲奈おばちゃんは春日部家の人で、帰りたいときはいつでも帰って来ていいって。

だから玲奈おばちゃんの家はここで、おじさんの家なんかじゃないの!」

その言葉を聞いた瞬間、智也の顔色がさっと陰った。

複雑なまなざしで陽葵を見つめながら、何も言えずに黙り込む。

陽葵が玲奈をかばうのは、それだけ玲奈が好きだからだ。

そして智也には、子どもの言葉を責める資格などない。

沈黙の中で、陽葵はさらに言葉を重ねた。

「玲奈おばちゃんを連れて行っちゃだめ。

わたし、許さない」

その小さな声には必死の思いがこもっていた。

玲奈はその様子をそっと見つめ、胸が熱くなった。

陽葵が自分を守ろうとしてくれている――そのことがたまらなく嬉しく、同時に切なかった。

けれども、もし智也の言うとおり、彼が本当に戸籍謄本を見つけたのなら......

一度は行くしかない。

智也の我慢の限界が来る前に
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