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第540話

Author: ルーシー
そう言い終えるや否や、拓海は玲奈に考える隙すら与えず、寝室のドアを開けて出ていった。

玲奈は背筋が凍った。

一気に冷や汗が噴き出し、恐ろしくてたまらなくなった。

彼の背中を見つめたまま、思わず叫んだ。

「須賀君、戻って......!」

だが拓海が廊下へ出た瞬間、向かいから階段へ下りようとしていた秋良と綾乃――二人と鉢合わせた。

目が合った瞬間、拓海の胸がひゅっと縮む。

それでも無理やり平静を装い、軽く笑って挨拶した。

「......おはようございます。

義兄さん、綾乃さん」

秋良と綾乃は同時に固まった。

そして顔を見合わせ、苦笑して返す。

「......おはよう」

寝室の中でそのやり取りを聞いた玲奈は、状況がさらに悪くなったのを悟った。

心臓が落ち着かないのに、声が出ない。

拓海は腹を括ったように、二人の方へ歩み寄った。

秋良は拓海を見て、言葉が見つからないまま問いかける。

「お前......」

拓海は笑顔を崩さず、先に説明を差し出した。

「昨夜こちらに伺ったんですが、時間が遅くてご挨拶できませんでした。

失礼があったら、すみません」

――先に
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