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episode16

作者: 朱音小夏
last update publish date: 2026-06-23 06:36:53

帰宅をし、オレは制服から部屋着に着替え、ベッドに座りながら雑誌を読んでいた。すると部屋のドアがノックされたため、オレは「はい」と返事をした。次の瞬間「京ー」と言いながら叶弥が入ってきた。

「叶弥か。どーした?」

「いや...何か大丈夫かなぁって。」

「なんだそれ。」

どうやら叶弥は、湊 友樹の事でオレの事を心配しているのが見て伺えた。

「あんま心配すんなよ。」

「でも、中学の時のアイツの京に対する執着ヤバかったからさ...。もうオレはこの間みたいな目に京をあわせたくねぇんだよ...」

叶弥はオレの隣に座り、オレの頬を撫でてきた。...そして叶弥はそのままオレにキスをしてきた。

「きょう...んぅ...」

「...京...」

「ハァッ」とオレが息を漏らすと、叶弥は口を離した。

「...叶弥...」

「京...次は守るから。絶対に。」

そう言うと叶弥はオレを抱きしめた。オレはそれに対し、喜びで胸を踊らせてしまっていた。

翌朝、オレは早く起きて自分と叶弥の分の弁当を作っていた。時たま若衆が入ってきてつまみ食いをしようとしたが、オレはその手をつまみ上げ阻止した。

「痛いッス!京司さん!」

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    オレ達は長い時間抱き合っていたらしい。夕飯の支度をしなきゃなかなかったのに叶弥が離してくれなかったのだ。しばらく経ってから、部屋のドアを叩く音が響いた。「京司さん!若もいますか?夕飯出来たんで呼びに来たんすけど、若、部屋にいなかったんで...」どうやら夕飯はオレ無しで作られたようだった。少し気を使わせたようで申し訳ない。「あぁ、叶弥もこっちにいる。これから行くから先に戻っててくれ。」「わかりました!」呼びに来た若衆の足音が遠ざかるのを聞いて、オレは叶弥から身体を離そうとする。しかし、叶弥の腕の力が弱まることはなかった。「オイ...いい加減に...」オレが言葉を続けようとすると叶弥はオレの首筋に顔を埋め力強く、しかし甘く噛み付いた。そしてその後続けてチリっと吸い付いたのだった。「ちょ...叶弥、お前まさか...」「いいだろ、これくらい。正式にオレのモンになったんだから見せつけてやりてぇんだよ。」「...クソッ」オレはなんだか腹が立ち噛み付くようにキスをした。そしたら、叶弥はハトが豆鉄砲でもくらったかのように目を見開いた。しかしそれも一瞬で叶弥の舌がオレの口をこじ開けて侵入してきた。「あ、ん...ふ...」自分の甘い吐息なんて聞けたもんじゃないが、溢れるものだから仕方がない。唾液が顎をつたったのを叶弥が舐め取り、口が離される。途端、おれは自分がした事が恥ずかしくなり、さっさとベッドから立ち上がる。「ホラ!夕飯行くぞ!」「ハイハイ。京チャンはせっかちですねぇ。...あ、痕消えたら絶対またつけるからな。」ふざけた口調から腹黒い口調に変わったのにブルってしまったが気づかないフリをする。「今日は京のメシじゃねぇのか...」「仕方ねぇだろ。寝ちまったんだから。」軽口を叩きあいながら広間へ向かう。大体のヤツらが揃っていて、待たせてしまっていた事に申し訳なく思いながら席に着く。そして全員が揃ったのを確認して凛太朗さんが音頭をとりいつもどおりの賑やかな夕飯が始まった。「アレ?京司さん、虫刺されっすか?」「え?」「いや、首筋が赤く...」オレの隣に座ったヤツから小声で指摘されオレはバッと首を隠してしまった。「そ、そうそう!虫刺されだから!」オレが赤面しながら言うと、逆隣に座った叶弥がニヤニヤし始めたのでオレはヤツの胸板に裏拳をお見舞いし

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    登校して下駄箱を開けた瞬間、オレの足元に大量の写真が広がった。そこに写っていたのは、中学三年間のオレの姿であった。オレは思わず「ヒッ」と声を漏らし、後退る。そんな様子を見た叶弥がオレに近づき、足元に広がった写真を見ると顔をしかめ、オレに「見るな!」と叫んだ。オレは立っていられなくなり、その場に倒れ込みそうになったが、叶弥に抱き支えられた。そんなオレ達の様子に気がついた登校してきたクラスメイトが「田河君?!五十嵐君もどうしたの?!」と駆け寄ってきた。叶弥はそのクラスメイトに「コレ、片しといてくれ!」と言ってオレを抱きかかえて保健室へと駆け込んだ。「先生!ベッド貸してくれ!」「あら?...ど、どうしたの?!顔真っ青だし、震えてるじゃない!早くこっちに!」そう言われ叶弥はオレをベッドへと横たわせた。そして「大森のトコ行ってくる。」と言ってオレから離れようとしたが、オレは叶弥の手を握りしめた。「京?」と声をかけられたため、オレは震える声で「行かないでくれ...」と告げた。叶弥は少し迷っていたが、叶弥が"大森"と言ったのを聞いた保健室の先生が、「大森先生を呼べばいいのね?」と言い内線をかけ始めた。少し経つと、大森が保健室へとやって来た。「五十嵐。一体何があった?」「実は...」叶弥は大森に問われ、登校時の事を説明した。大森は叶弥の話しを聞くと、「それであの玄関騒ぎか...」と呟いた。叶弥が「玄関騒ぎ?」と大森に問うと、彼は「あぁ...」と言葉を続けた。「実は保健室に来る途中で玄関に人集りが出来ててな。ウチのクラスの連中が"見ないで"と言いながら、散らばった写真を集めてたんだよ。」叶弥は「アイツら...」と言いながらホッと胸を撫で下ろしていた。「写真はお前らが言ってた2年の湊か?」「...それは分からないっす。」大森は「そうか...」と小さく呟いた。「現状だとまだヤツに注意も出来なくてな...」「...そーなんすね...一体どうすりゃ...」「まぁ、見回りを強化させるようにするわ。」「...お願いします。」そう言うと、大森は「田河」と声をかけてきた。「は...はい...」「今日は無理せずに帰れ。迎え呼んどくから。五十嵐も。緊急事態だから田河と一緒にいてやれ。」「...あざす...」大森はそう言うと保健室を後にした。保健室の先生は「迎えが

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  • その番犬、狂暴につきまして。   episode10

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  • その番犬、狂暴につきまして。   episode9

    軽い性描写があります。閲覧には注意して下さい。学生生活の一日はとても早いもので、放課後憂鬱だなぁ、なんて考えながら過ごしていたら、気づけばその放課後になっていた。終業を告げるチャイムと共に生徒達は部活見学に行く者、帰宅する者、各々自由に過ごしていた。叶弥はオレの所に来ようとしたが教師に呼び止められ、オレに「先行ってろ」と言い教師と共に教室を去っていった。大方金髪に対しての注意だろう。オレはこれ幸いと思いながら体育館裏へ向かう。するとそこに居たのはオレが昨日の入学式の日にのした男と、その男と共に居た二人、そして一際デカい男の計四人がいた。「よく一人で来たな、チワワちゃん?」「...のさ

  • その番犬、狂暴につきまして。   episode7

    オレの祈り虚しく、迎えは黒塗りのベンツだった。周りの生徒達がなんだなんだと騒いでいる輪に近づくと、車の外で待機していた若衆が「若!京司さん!」と大声で呼んだ。すると人集りの輪が解けオレ達に道が譲られる。「入学式お疲れ様です!宴会の準備が出来てるんで、早く組へ帰りましょう!」「...五十嵐組って本当に何かとこじつけて宴会したがるよな。」オレがボソッと呟くと叶弥は「そーでもなくね?」と言う。「だってお前の誕生日はともかく、オレの誕生日までどんちゃん騒ぎじゃねーか。」「そりゃお前、未来の若頭補佐の誕生日は祝わねーとだろ。」「そうですよ!京司さんはオレ達の女神ッス!」「...女神って

  • その番犬、狂暴につきまして。   episode6

    こうして無事?出席確認を終えると、大森に引き連れられ、校舎案内となった。そこでは並び順なんて関係ない様で叶弥がオレの元へやって来る。「京ー。お前早速目ぇつけられてんじゃねぇか。」「...お前も人の事言えないだろ。大森、あえて口には出てなかったけどお前の金髪見て眉間にシワ寄せてたぞ。」「マジか。」そう軽口を叩き合いながら校舎案内を終え教室へと戻ってくると、教科書配布やらなんやら細々としたものを行い今日は解散となった。オレは貰った教科書を机の中に突っ込んで帰り仕度をする。すると、大森が「五十嵐ー、田河」ーと呼んできた。「お前らちょっと居残りな。教室で待ってろー。」そう言い残し大森は

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