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第23話

Penulis: Hayama
last update Tanggal publikasi: 2026-01-16 17:32:41

「映画にはやっぱりポップコーンでしょ」

壱馬様はそう言って、キッチンの棚から取り出したポップコーンの袋を軽く振った。

その音が、ぱさぱさと乾いたリズムを刻むたびに、彼の表情がどんどん子供のように無邪気になっていく。

「コーラもあるよ」

そう言いながら、壱馬様は冷蔵庫を開けて、缶を二本取り出した。

映画館に行ったことがない私に、壱馬様は気を遣ってくれている。

ただ映画を見るだけじゃなくて、ちゃんと映画館気分を味わわせようとしてくれている。

電気を落として、リビングの照明を間接的にして、スクリーンの前に並べられたソファは、まるで特等席のようだった。

そのすべてが、私のために用意されたもののようで、私は胸の奥がじんと熱くなるのを感じた。

「コーラ好き?」

壱馬様が缶を私に手渡しながら、ふとそんなふうに尋ねてきた。

炭酸の強い、あの甘くて刺激的な飲み物。

初めて飲んだのは、高校生のときだった。

口に含んだときの、あのピリピリとした刺激と、喉の奥に残る甘さに驚いて、思わず咳き込んだのを思い出す。

でも、なぜかその味が忘れられなくて、それから時々、ひとりで買っては飲
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