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第41話

作者: Hayama
last update 最終更新日: 2026-02-02 17:00:58

「…そうですね」

梨沙さんの質問に真正面から答える勇気がなく、かといって嘘をつくこともできなかった。

「家柄と中身が合ってないって、本人は気にならないんですか?」

自分でも気にしている部分だからこそ、他人に指摘されると心がざわつく。

胸の奥がきゅっと縮まり、指先が冷たくなる。

「気にしていないわけじゃないです。ただ……どうにもできなくて」

いくら努力しても、私は、何者にもなれなかった。

どれだけ頑張っても、姉のようにはなれない。

壱馬様の隣に立つに、ふさわしい誰かにもなれない。

努力すれば報われると信じていた時期もあった。

けれど、現実は残酷で、努力だけでは越えられない壁があることを、私は痛いほど知ってしまった。

「言わなくても知ってると思いますが、かずくんはモテるんです」

その言葉は、笑みを帯びているのに、どこか探るような鋭さがあった。

分かっている。そんなことはとっくに。

壱馬様は誰にでも優しくて、堂々としていて、自然と人の目を引く。

けれど、その事実を他人の口から聞かされると、どうしてこんなにも不安になるのだろう。

彼の隣にいることが、どれほど不
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