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第599話

Penulis: ラクオン
梨花の心は、一瞬にして凍りついた。

もしこれが桃子の差し金なら、うまく逃げ出す算段もついただろう。

しかし、相手の狙いは竜也だ。そして自分は、竜也を脅すためのちょうどいい「弱み」なのだ。

それなのに、相手の正体すら分からない。

今はまだ潮見市にいる。竜也と連絡さえつけば、彼なら必ず助け出してくれるはずだ。 しかし、ここを離れてしまえば手出しができなくなる。

彼女は音もなく息を吸い込み、無理やり冷静さを取り戻した。

「狙いが彼なら、まずは連絡を取らせてくれない?

解放してくれるなら、彼をここへ誘い出してあげるわ」

眼鏡の男は呆気にとられたが、すぐに鼻で笑った。

「俺たちに協力して彼を騙すってことか?それとも、俺を騙そうって腹か?

お前と竜也は、十数年の付き合いだろう?」

彼は梨花の目立つようになったお腹に視線をやった。

「奴の子供を腹に抱えておいて、よくもまあ平然と裏切れるもんだな」

「普通なら無理ね」

梨花は握りしめていた手のひらを開き、ゆっくりとお腹を撫でながら、唇の端で笑ってみせた。

「でも、一つだけ誤算があるわ。この子、彼のじゃないの」

眼鏡の男は
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